顧客最優先の姿勢を貫く!生産性向上に向けた取り組みを本格化=ユニバース 三浦 紘一 社長

聞き手:下田 健司
構成:雪元 史章 (ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長)
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これまでとは一線を画す店づくりにチャレンジ

16年11月に青森県十和田市にオープンした十和田東店16年11月に青森県十和田市にオープンした十和田東店。これまでとは一線を画した店づくりに取り組む※以下、売場写真は八戸ニュータウン店

──16年度はスクラップ&ビルドを含めて2店舗をオープンしました。どのようなコンセプトのもとに新規出店を進めていますか。

三浦 16年度については、これまでとは一線を画す店づくりにチャレンジしました。16年度は新店として「福地店」(青森県南部町)を、スクラップ&ビルドのかたちで「十和田東店」(青森県十和田市)を開業しました。そうした店舗では、これまでと違う店づくりを実現できたと思っています。

ユニバースは顧客最優先の考えのもと「買物しやすい売場づくり」に力を入れているユニバースは顧客最優先の考えのもと「買物しやすい売場づくり」に力を入れている。消費トレンドに対応したテーマ性のある売場づくりも志向。
通路幅を広く設計し、カートでも移動しやすい売場となっている
商品の見せ方にもこだわる商品の見せ方にもこだわる。鶏肉売場では、商品名やイラストが記された表面をあえて裏返し、鶏肉そのものの姿を見せてインパクトを与えている

──なかでも十和田東店は小誌発表の「ストア・オブ・ザ・イヤー2017」でも18位にランクイン(17年4月1日号掲載)するなど、注目を集めています。具体的にどのような点が、これまでの店と異なる特徴なのでしょうか。

三浦 十和田東店は売場面積が3000㎡を超える大型店ですので、新しい取り組みや考えを反映させやすいということはあります。開業後から売上は好調で、地域のお客さまにもご支持をいただけているようです。

 具体的にどこをどう変えたのかという点については、当社にとって戦略的な店舗ということもあって、詳しくご説明することはできません。実際、十和田東店については、メディア関係の方の取材等は、ゴールデンウィークまでは原則としてお断りさせていただいています。

 ただ、とにかく言えるのは、これからのユニバースの店づくりの方向性を打ち出した店舗であるということです。もちろん常に変化させる必要はありますが、今後店舗開発を進めるうえでの1つの指針となる店舗となっています。

 また、当社はかねて、「Customers, our Priority.」の方針のもと、売場のレイアウトについてはとくに重視してきました。そして現在は、消費トレンドに対応した売場づくりも進めています。たとえば、健康志向の高まりや即食商品の需要増といったトレンドに関連する商品をコーナー展開することで、選びやすい売場づくりを志向しています。十和田東店の開業を機に、そうした取り組みはとくに強化しています。

──17年度の出店計画はどのようになっていますか。

三浦 十和田東店から2kmほどの場所に「十和田西店」を出店する予定です。2店舗間の距離が近いこともあり、カニバリは避けられないと思います。そのため、通常の新店であれば2年目は対前年比10%程度の伸びを見込むのですが、十和田東店については、カニバリを見越し、初年度と同規模の売上の維持に努めます。一方、新店の十和田西店は集客・売上向上を図り、エリア内でのさらなるシェア拡大をめざしていきます。

 それに加えて、17年度内に間に合うかまだはっきりしていませんが、岩手県盛岡市以南のエリアでも新規出店を行う予定です。

 また、既存店改装については、17年度は3店舗前後で実施する計画です。ただ、それほど大規模なものではなく、中~小規模の改装になると思います。

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構成

雪元 史章 / ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長

上智大学外国語学部(スペイン語専攻)卒業後、運輸・交通系の出版社を経て2015年ダイヤモンド・フリードマン社(現 ダイヤモンド・リテイルメディア)入社。

企業特集(直近では大創産業、クスリのアオキ、トライアルカンパニー、万代など)、エリア調査・ストアコンパリゾン、ドラッグストアの食品戦略、海外小売市場などを主に担当。趣味は無計画な旅行、サウナ、キャンプ。好きな食べ物はケバブとスペイン料理。全都道府県を2回以上訪問(宿泊)済み。

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