ワールドが希望退職200人募集、今期358店舗を閉鎖
アパレル大手のワールドは8月5日、ブランドの統廃合や低収益店の閉鎖、希望退職募集などを柱とする構造改革を実施すると発表した。同社は新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、2021年3月期の連結営業損益が67億円の赤字(前期は123億円の黒字)に転落する見通し。構造改革を行うことで、収益力の早期回復を目指す。
「ハッシュアッシュ・サンカンシオン」「アクアガール」「オゾック」など5つの不採算ブランドを廃止するとともに、その他複数のブランドを統廃合する。ブランド廃止に伴う214店舗の退店に加えて、統廃合対象の店舗、低収益店舗など今期中に計358店舗を閉鎖する。
希望退職は9月14日から30日まで、約200人を募集する。40歳以上の社員(店舗従業員は除く)が対象で、退職予定日は11月20日。構造改革の実施に伴い、通期で57億円の費用を計上する予定だ。
同社は7月までに社員に一時帰休を求めたことや構造改革に至った経営責任を明確にするために、執行役員や取締役の月額報酬を10〜30%減額する。減額の期間は、取締役が7月から来年6月まで、執行役員が7月から来年3月まで。
一連の構造改革の実施により、本部人件費約17億円を含めて、年間で36億円程度の損益改善効果を見込んでいる。