連載「バイヤー必見!今行くべき専門店」 第4回 脱・マンネリ!魚総菜の提案を学べる飲食店
食品スーパーのバイヤーにとって、商品開発のためのヒントとして外食のトレンドは必ず押さえておきたいところだ。そこでこの連載では、外食トレンドの“今”をよく知る「ホットペッパーグルメ外食総研」上席研究員の有木真理氏に、食品スーパーの提案に生かせる、巷でポピュラーになりつつあるメニューを提供している専門店を紹介してもらう。連載第4回の今回クローズアップするのは、近年各食品スーパーでも開発が進む「魚総菜」。
あらためて注目するべき
「料理の素材」としての魚
四方を海に囲まれた日本は、その恵みを存分に受け“魚食文化”が根付いている国です。マグロなどの大型の魚から小魚、甲殻類、貝類までバラエティに富んだ魚介類を楽しめることも特徴。さらに新鮮な魚が手に入りやすい環境から、何よりも「鮮度」を重要視し、食べ方は、生(刺身)が最も美味しいとされています。
一方で、生以外の食べ方では、煮魚や焼き魚くらいとバラエティに乏しいのも事実。近年、即食ニーズの高まりから魚総菜の販売に力を注ぐ食品スーパーが増えていますが、そのメニュー内容は各社、似たり寄ったりのようにも見受けられます。
質の高い素材が入手しやすいだけでなく、健康にもよいとされ、日本人にとって魚は魅力的な料理の素材の1つ。昨今の「肉ブーム」に負けないほどの「魚ブーム」を起こせるような、商品開発のヒントにつながる魚総菜を提供する専門店を紹介します。
世界17カ国の料理にアレンジ!
とろさば料理専門店「SABAR」
現在、関西圏・首都圏を中心に国内で約20店、また海外のシンガポールにも店舗展開をしている「SABAR」は、サバ料理専門の居酒屋です。いわし料理、鰻料理、鴨料理など一点特化型の専門店はこれまでにも存在していましたが、これだけ1種の魚介を、さまざまな食べ方で提供している業態は今までなかったと言えるでしょう。
昨今、サバ缶がツナ缶の製造数量を超えるというニュースも話題となるほど、サバは魚のなかでも注目されている食材。同店では、サバを和食だけではなく、中華、イタリアン、インド料理など世界17カ国の料理にアレンジし、サバの新しい楽しみ方を提案しています。
家庭では思いつかないあっと驚く食べ方を提案することが、ヒット商品開発のキーワードの1つ。同店ではきっとのそのヒントを与えてくれるはずです。
「とろさば料理専門店SABAR 東京恵比寿・代官山店」
所在地 東京都渋谷区代官山町13-4 ヴォーグ代官山Ⅱ B1F
営業時間 17:00 ~23:38
定休日 不定休
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