今中期3ヵ年計画「Change-i」策定し収益構造の改革行う=イズミヤ 坂田俊博 社長

聞き手:千田 直哉 (株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア編集局 局長)
構成:阿部 幸治 (ダイヤモンド・チェーンストア編集長)
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──中国事業は、新たな成長のための1つの起爆剤になると。

坂田 起爆剤になればと願っています。中国の蘇州市でジュニア百貨店業態を展開する計画ですが、早く1号店をオープンして、それが成功して複数店舗態勢が構築できたら、社員の意識も変わってくるのではないかと思っています。関西ローカルでやっている会社が中国で事業を行って、国際的な視点が持てれば、発想も随分変わってくるのではないでしょうか。

──成長の種として楽しみな事業ですね。もう1つの種、医薬品や化粧品を中心とするヘルス&ビューティ・ケア(H&BC)事業については?

坂田 人材育成を急がねばなりません。これが問題です。H&BC売場は現在30店舗に導入していますが、導入店舗を66店にまで広げていきたい。同時に新業態の 開発も行っていきます。改正まちづくり三法施行に伴い、延床面積1万㎡以下でないと出店規制がかかりますから、売場面積2000坪前後で、SMにドラッグ ストア(DgS)をドッキングさせたフード&ドラッグという業態です。お客さまにとって利便性の高い店舗にしていきたいと考えています。まだ売上や損益の シミュレーションなどの具体的なことは詰め切れていません。ただ、物件としては希望に合うものがいくつか出てきている状況です。

 もう1つの課題は、医薬品系のボランタリー・チェーン(VC)に加入していませんから、価格訴求できる商品が少ないという点です。どのVCに加盟するのかを含めて、本格的にどのように展開していくかを詰めている段階です。

──新業態のフード&ドラッグですが、モデルとなる国内外の企業はありますか?

坂田 国内外の店舗をたくさん見ていますが、それとは違うパターンでできないかと考えています。それら店舗を見る限り、売場面積2000坪前後の店舗はあまりないようで、新たなかたちを模索しています。ある程度市街地で店をつくりたいと考えていますので、収益があがる業態をどのように構築していけるかが、大きな課題になるでしょう。H&BC事業には大きなチャンスがあると見ていますから、新業態の1号店は来年ぐらいにはなんとか出店したいと考えていま す。

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聞き手

千田 直哉 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア 編集局 局長

東京都生まれ。1992年ダイヤモンド・フリードマン社(現:ダイヤモンド・リテイルメディア)入社。『チェーンストアエイジ』誌編集記者、『ゼネラルマーチャンダイザー』誌副編集長、『ダイヤモンド ホームセンター』誌編集長を経て、2008年、『チェーンストアエイジ』誌編集長就任。2015年、『ダイヤモンド・ドラッグストア』誌編集長(兼任)就任。2016年、編集局局長就任(現任)。現在に至る。
※2015年4月、『チェーンストアエイジ』誌は『ダイヤモンド・チェーンストア』誌に誌名を変更。

構成

阿部 幸治 / ダイヤモンド・チェーンストア編集長

マーケティング会社で商品リニューアルプランを担当後、現ダイヤモンド・リテイルメディア入社。2011年よりダイヤモンド・ホームセンター編集長。18年よりダイヤモンド・チェーンストア編集長(現任)。19年よりダイヤモンド・チェーンストアオンライン編集長を兼務。マーケティング、海外情報、業態別の戦略等に精通。座右の銘は「初めて見た小売店は、取材依頼する」。マサチューセッツ州立大学経営管理修士(MBA)。趣味はNBA鑑賞と筋トレ

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