ローカルスーパー「クックマート」、投資ファンドと戦略的資本業務提携を発表

大宮 弓絵 (ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長)
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売上を200億円増へ

 食品スーパー業界で競争が激化するなか、ローカルスーパーは大手と戦うにも経営人材が不足している課題がある。また成長のために規模拡大や効率性を重視しすると、ローカルならではの独自性や、現場で働く人のやりがいが薄れてしまうという“ジレンマ”も生じる。

 そうしたなかデライトは投資会社であるマーキュリアと組むことで、ファイナンス等に長けた経営人材の育成と、ローカルスーパーの成長モデル構築を図る。

 後者については、成長を続ける「クックマート」の組織づくりや店舗運営のノウハウを体系化。これを生かして既存店を磨き上げるとともに、将来的にはこの成長モデルの小売業への導入や、賛同してくれた企業とのグループ化や提携・連携なども見据える。

 また、出資によって出店ペースも引き上げる方針で、マーキュリア事業投資部ディレクターの福岡賢明氏は「将来的に売上高を500億円規模まで伸ばせる」と述べる。

 デライトの白井健太郎社長は今回の提携について「業界の常識やチェーンストア理論の枠組みを超えてブレイクスルーするためには、異なるバックグラウンドを持つ専門家集団とのコラボレーションこそ理にかなっている。ローカルスーパーの次世代の成長モデルを実現したい」と意気込みを語っている。

デライトの白井社長とマーキュリア事業投資部の福岡賢明ディレクター
デライトの白井健太郎社長とマーキュリア事業投資部の福岡賢明ディレクター
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記事執筆者

大宮 弓絵 / ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長

1986年生まれ。福井県芦原温泉出身。同志社女子大学卒業後、東海地方のケーブルテレビ局でキャスターとして勤務。その後、『ダイヤモンド・チェーンストア』の編集記者に転身。

最近の担当特集は、コンビニ、生協・食品EC、物流など。ウェビナーや業界イベントの司会、コーディネーターも務める。2022年より食品小売業界の優れたサステナビリティ施策を表彰する「サステナブル・リテイリング表彰」を立ち上げるなど、情報を通じて業界の活性化に貢献することをめざす。グロービス経営大学院 経営学修士

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