ローソンが成城石井の上場検討、腑に落ちない4つの疑問とは
ローソン全体で成城石井の成長を支えれば良いのではないか
次に腑に落ちないのは財務戦略です。
ローソンが成城石井の成長ポテンシャルを高く評価するのであれば、まずやるべきはローソンの配当性向の引き下げによって内部留保を増やし成城石井の成長原資に充当すること、それでも不足であればローソンが増資を行い、その資金を重点的に成城石井に充当することだと思います。
成城石井の成長余地とローソン全体でのシナジーのポテンシャルをしっかり示せばローソンによる増資は問題なく資本市場で消化されると思いますので、その選択肢を選ばない理由をぜひ知りたいと考えます。
疑問3 なぜ完全に売却しないのか、新たな親子上場の是非
もう一つ問われるべきは新たな親子上場(ローソンの親会社である三菱商事から見れば孫会社上場)を許容するのかです。
仮に成城石井とローソンの他の事業に相乗効果が期待できないならば、あるいはローソンにとって他に投資すべき案件があるならば、成城石井の持分を完全に売り出してしまうべきではないでしょうか。成城石井の安定株主工作が必要であれば、粛々とそれを進めれば良いと思います。
また、「ローソンが成城石井の株を売ることが、成城石井の成長ポテンシャルのピークを暗示する」ことを配慮して、ローソンが持分を部分的に残すという可能性も考えられます。しかし、それが事実であればローソンの株主の利益にはならない選択です。また、
仮に相乗効果を今後期待できるなら、やはりローソン自身が資金を調達すべきだろうと思います。
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