丸紅、米ガビロン穀物事業をカナダ社に売却 12年に買収
[東京 26日 ロイター] – 丸紅は26日、2012年に買収した米穀物大手ガビロンの穀物事業をカナダのバイテラに売却すると発表した。ガビロンの一部事業を丸紅へ移した上で、2022年度中に全株式を譲渡する。
バイテラの発表によると、買収額は11億ドル(約1250億円)に運転資本を加えた金額。丸紅は、ガビロンへの融資を含め3000ー4000億円程度を回収する見込みとしている。22年度連結決算に譲渡益を計上する見通しという。
丸紅は12年にガビロンを36億ドル(約2860億円)で買収した。中核事業の一つとして位置づけていたが、米中の貿易摩擦による穀物輸出の減少などで業績が低迷。20年3月期には同事業で783億円の減損損失が発生し、1974億円の最終赤字に転落した。
丸紅は「これまでも同事業の保有方針を検討してきたが、今回の条件が資産価値を最大化できると判断した」としている。
丸紅は肥料事業などを同社グループ内に移管するなどし、ガビロンを再編。その上で株式を譲渡する。