もったいないバイキング

2011/11/02 07:09
千田 直哉 (株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア編集局 局長)
Pocket

 日本の「もったいない」の精神に感銘を受け、「MOTTAINAI」を世界中に広めることに努めたワンガリ・マータイさんが今年9月25日に亡くなった。ケニア出身の環境保護活動家で2004年にはノーベル平和賞を受賞している。

 「もったいない」と言えば、先日宿泊したホテルの朝のバイキング会場でのこんな場面に遭遇したので紹介したい。

 係員「バイキングは9時30分までです。片づけてしまいますので、それまでにお料理をお取りくださいね」

 老女「このお皿の料理を下げてもらえないかしら。よそっちゃったんだけど、手はつけていないからきれいよ」

 係員「ごめんなさい。一回、お皿に取ってしまったものは捨ててしまわないといけないんですよ」

 老女「そうなの」

 両者の言い分がよくわかるだけに何も言えない。

 しかも、悪者が出てこないだけに、改善案さえ思い浮かばない。

 そして、“きれいな”食物や残ったバイキング料理は、毎日どこかで廃棄され続けているのである。

 もったいない。

記事執筆者

千田 直哉 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア 編集局 局長

東京都生まれ。1992年ダイヤモンド・フリードマン社(現:ダイヤモンド・リテイルメディア)入社。『チェーンストアエイジ』誌編集記者、『ゼネラルマーチャンダイザー』誌副編集長、『ダイヤモンド ホームセンター』誌編集長を経て、2008年、『チェーンストアエイジ』誌編集長就任。2015年、『ダイヤモンド・ドラッグストア』誌編集長(兼任)就任。2016年、編集局局長就任(現任)。現在に至る。
※2015年4月、『チェーンストアエイジ』誌は『ダイヤモンド・チェーンストア』誌に誌名を変更。

関連記事ランキング

関連キーワードの記事を探す

© 2024 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態