もったいないバイキング
日本の「もったいない」の精神に感銘を受け、「MOTTAINAI」を世界中に広めることに努めたワンガリ・マータイさんが今年9月25日に亡くなった。ケニア出身の環境保護活動家で2004年にはノーベル平和賞を受賞している。
「もったいない」と言えば、先日宿泊したホテルの朝のバイキング会場でのこんな場面に遭遇したので紹介したい。
係員「バイキングは9時30分までです。片づけてしまいますので、それまでにお料理をお取りくださいね」
老女「このお皿の料理を下げてもらえないかしら。よそっちゃったんだけど、手はつけていないからきれいよ」
係員「ごめんなさい。一回、お皿に取ってしまったものは捨ててしまわないといけないんですよ」
老女「そうなの」
両者の言い分がよくわかるだけに何も言えない。
しかも、悪者が出てこないだけに、改善案さえ思い浮かばない。
そして、“きれいな”食物や残ったバイキング料理は、毎日どこかで廃棄され続けているのである。
もったいない。
千田直哉の続・気づきのヒント の新着記事
-
2024/09/02
魅力的な売場…抽象的な誉め言葉の意味を明確化するために必要なこととは -
2024/08/02
日本酒類販売社長が語る、2023年の酒類食品流通業界振り返り -
2024/07/03
「何にでも感激する経営者」の会社が業績が良い“意外な”理由 -
2024/06/07
経費率16%なのに?ローコスト経営企業が敗れ去るカラクリとは -
2024/05/23
キットカットをナンバーワンにしたマーケター「アイデアより大事なこと」とは -
2024/04/15
スーパーマーケット業界のゲームチェンジャー、オーケー創業者・飯田勧氏の経営哲学とは
この連載の一覧はこちら [1799記事]
関連記事ランキング
- 2023-02-031年以上期限切れ商品も販売!貧困者支援に注力する食品ロス削減ショップ「エコイート」とは
- 2021-06-23ローソン、AIが値引き額を推奨、23年度中の全店導入を目指す
- 2020-03-27JR東日本スタートアップがフードロス削減にむけた実証実験の結果を発表、第2弾も
- 2021-04-23クラダシが食品ロス削減を目指す自治体を無償支援
- 2021-06-24スタバ、24年中に国内2000店舗目指す、年間100店ペースで出店継続
- 2023-06-27廃棄パンや災害備蓄品を「ビール」にアップサイクル!フードロス削減の新たな選択肢とは