吉野家HDが買収!京都の人気チェーン「キラメキノトリ」の実力を探る

2025/04/22 05:35
森本 守人 (サテライトスコープ代表)
Pocket

このコーナーでたびたび登場するのがラーメン。京都はラーメン激戦区であり、話題に事欠かない。今回、取り上げるのは京都の人気チェーン「キラメキノトリ」だ。このほど吉野家ホールディングス(HD)が買収したことで脚光を浴びている。大手企業が目をつけたのはどのような味なのか。確認のため、本店に足を運んでみた。

脚光を浴びる人気の「キラメキノトリ」。ネーミングが個性的だ
脚光を浴びる人気の「キラメキノトリ」。ネーミングが個性的だ

吉野家HDの買収により注目を浴びる「キラメキノトリ」

 牛丼で知られる吉野家ホールディングス(東京都:以下、吉野家HD)は近年、ラーメン事業を重要戦略と位置付け強化している。ファストフードや居酒屋と比べ、客数が安定しているのが魅力のようだ。確かに好きなラーメンは、定期的に”“モーレツに食べたくなることを思えば、合点がいく。

 同社は2016年、東京都内を中心に事業展開する「せたが屋」を買収、19年には「ばり嗎(ばりうま)」「とりの助」を展開するウィズリンク(広島県)を傘下に収めている。

 245月には、ラーメン店向けに麺やスープなどを製造する宝産業(京都府)を子会社化。さらに同年12月にM&Aを発表したのが「キラメキノトリ」ブランドで店舗するキラメキノ未来(京都府)である。

 キラメキノ未来の公式Webサイトを見ると、134月に1号店の「キラメキノトリ」をオープン。以来、年間12店のペースで店舗数を拡大している。252月中旬現在、京都府のほか大阪府、滋賀県、奈良県に22店を運営している。正式に吉野家HDの連結子会社となったのは251月のことだ。

 注目チェーンだけにぜひ食べてみたいと思い、足を運ぶことにした。実は私が事務所を構える烏丸エリアにも「キラメキノ青空 四条ムロマチ」がある。しかし、せっかくだから京都市上京区にある1号店に行きたいと思い、行動に移すことにした。

京都市営バス「河原町丸太町」停留所で下車する
京都市営バス「河原町丸太町」停留所で下車する

 最寄りの「四条烏丸」停留所から京都市営バスに乗ること17分、「河原町丸太町」で下車した。時計を見ると12時半で、ランチタイム真っ只中である。ネットで調べると、昼時は混んでいるとの情報もあった。あまり並びたくない私は近くを散歩し、時間を外してから昼食をとることを思い立った。

 河原町丸太町交差点から近い名所といえば「京都御苑」である。地元民にとっては親しみのある場所で、原則、誰でも無料で入ることができる。実は、中にグラウンドがあり、私も小学生の頃に野球をした思い出がある。

ランチタイムを外すため、近くにある「京都御苑」で散歩する
ランチタイムを外すため、近くにある「京都御苑」で散歩する

 苑内は砂利が敷き詰められており、歩くとざくざくと音がする。靴が砂まみれになるのが難点だが、散歩していると心が落ち着く。気温もちょうどよく、約30分ほどあちこちをうろうろしていた。

ちょうどよい時間になったので河原町丸太町交差点へ
ちょうどよい時間になったので河原町丸太町交差点へ

 そろそろいい時間だろうと思い、先ほどの河原町丸太町交差点に戻った。そこから北100mほど進んだところにあるのが「キラメキノトリ」である。外から覗き込むと、空席が確認できた。すぐに座れそうだ。私は高鳴る胸の鼓動を抑え、入店した。

交差点から北100mにある「キラメキノトリ」に到着
交差点から北100mにある「キラメキノトリ」に到着

 

1 2

記事執筆者

森本 守人 / サテライトスコープ代表

 京都市出身。大手食品メーカーの営業マンとして社会人デビューを果たした後、パン職人、ミュージシャン、会社役員などを経てフリーの文筆家となる。「競争力を生む戦略、組織」をテーマに、流通、製造など、おもにビジネス分野を取材。文筆業以外では政府公認カメラマンとしてゴルバチョフ氏を撮影する。サテライトスコープ代表。「当コーナーは、京都の魅力を体験型レポートで発信します」。

© 2025 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態