野村不動産とJR東日本、ブルーフロント芝浦「TOWER S」を9月1日に全体開業

ダイヤモンド・チェーンストア」記者 若狭靖代

BLUE FRONT SHIBAURA
(野村不動産 ニュースリリースより)

 野村不動産(東京都)と東日本旅客鉄道(東京都)は、国家戦略特別区域計画に基づく共同開発プロジェクト「BLUE FRONT SHIBAURA(ブルーフロント芝浦)」において、ツインタワーのうち南側の1棟「TOWER S」の全体開業日を2025年9月1日に決定した。

 同プロジェクトは「TOKYO&NATURE」を施設コンセプトに掲げ、都市の利便性と自然の豊かさが融合する芝浦らしい空間を創出し、地域に開かれた多目的施設を目指している。

 「TOWER S」では、2025年7月に高級ホテル「フェアモント東京」が開業、8月にはオフィスへのテナント入居が開始され、9月1日に商業エリアがオープンすることで、施設全体が本格稼働する。

 低層階に展開される商業エリアは、空・海・緑とのつながりを意識した空間に、飲食店を中心とする29店舗で構成され、1階から3階の延べ専有面積は約1,000坪に及ぶ。約7割が飲食関連となっている。

 屋内540席・屋外230席、計約770席の2つのダイニングホールを中心に、地域住民やオフィスワーカーが朝から晩まで多様なシーンで利用可能である。ひらかれた商業エリアとして開業することで、「まちのコミュニティハブ」としての役割を担う。

 なお、商業エリア全体では約40店舗の出店を予定している。

BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S ダイニングホール
(野村不動産 ニュースリリースより)

 また、浜松町芝大門・竹芝・芝浦の3地区で開発を進める各事業者と連携し、共通の地域課題の解決やエリア価値の向上を図る共創型のまちづくり組織「芝東京ベイ協議会」を、2025年11月に設立する予定である。

 対象エリアは東京タワー・増上寺から竹芝・日の出ふ頭までとし、「回遊性の向上」「地域資源を活かしたコンテンツ開発」「スマートシティサービスの導入」を三本柱に取り組む。

 舟運を活用した交通・観光の活性化にも注力しており、2019年には小型船ターミナル「Hi-NODE(日の出ふ頭)」を整備した。今回のTOWER S開業にあわせ、芝浦運河沿いに新たな船着場「BLUE FRONT SHIBAURA PIER」も整備された。

 さらに、野村不動産は東京都が推進する舟運活性化の取り組みの一つである「舟旅通勤」※に参画し、晴海〜芝浦・日の出区間を結ぶ舟運サービス「BLUE FERRY」を2024年5月より運航を開始。今後は船舶のバリアフリー化などの改修も進め、舟運を日常的で利便性の高い都市交通手段として発展させる方針だ。

※「舟旅通勤」は一般社団法人水都創造パートナーズの商標である。

【BLUE FRONT SHIBAURA 概要】
事業主体: 野村不動産株式会社、東日本旅客鉄道株式会社
施工者: TOWER S:清水建設株式会社/TOWER N:未定
設計者: 株式会社槇総合計画事務所、清水建設株式会社、オーヴ・アラップ・アンド・パートナーズ・ジャパン・リミテッド、株式会社日建設計
所在地: 東京都港区芝浦一丁目1番1号 他
区域面積:約47,000㎡
延床面積:約550,000㎡
主用途:オフィス、ホテル、商業、住宅、駐車場など
建物高さ:約230m
階数:
 TOWER S:地上43階・地下3階
 TOWER N:地上45階・地下3階
着工・竣工:
 TOWER S:2021年10月着工、2025年2月竣工
 TOWER N:2027年度着工予定、2030年度竣工予定

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