良品計画(東京都)は、再生ポリエチレンを100%使用したマネキンの導入を、6月20日以降にオープンする新店舗より開始する。
同社は、「資源循環型・自然共生型・持続可能な社会の実現」を重要課題として掲げ、循環型社会の実現に向けて、再生プラスチック原料を使用した商品の開発や使用済みプラスチック商品のリサイクルなど、さまざまな取り組みを進めている。
今回導入する新仕様のマネキンは、従来のFRP(繊維強化プラスチック)製のマネキンと比べ壊れにくく、梱包材も少なくて済む。また、再生材を使用しているため、環境への負荷も低減が可能だ。リサイクル素材の使用により表面に微細な黒い斑点が残るが、マネキンとしての機能には影響はなく、使用後には再びリサイクル原料として循環できることが特徴となっている。
このマネキンは、婦人および紳士の全身マネキンから開始し、子供全身マネキンにも拡大する予定だ。従来はヘッドレスマネキンを多く使用してきたが、新仕様のマネキンはヘッド付きのため帽子などの服飾雑貨を含めた全身コーディネートの提案の幅を広げることが可能となる。
なお、同社は循環型社会の実現に向けて、2022年春より什器備品の梱包仕様の見直しにも取り組んでいる。什器備品の梱包形状をひとつずつ点検し、過剰な梱包材の廃止や、バージンプラスチックから再生紙や再生ダンボールへの梱包材の変更を進めており、2023年秋から取り組みを強化し、年間約6トンのバージンプラスチック使用量の削減を見込んでいる。
新仕様のマネキンにおいても、余分な養生を省き、マネキンの隙間を埋めるクッション材には、プラスチック製の発泡板や気泡袋ではなくダンボールを使用するという。