大丸松坂屋に4.3億円追徴課税=不適正免税で申告漏れ指摘―東京国税局

時事通信社
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東京国税局
〔写真説明〕東京国税局=東京都中央区(時事通信社)

 大丸松坂屋百貨店(東京)が訪日外国人客への消費税の免税販売を巡り、要件を満たさない不適正な取引を行ったとして、東京国税局から2022年2月期までの2年間で約3億9000万円の申告漏れを指摘されていたことが29日、関係者や同社への取材で分かった。追徴課税は過少申告加算税も含め、約4億3000万円に上るという。

 同社などによると、東京国税局は大阪市や神戸市などを含め全国の主要店舗で行われていた免税販売を対象に調査。購入者と免税手続きをする人が一致しない例が多数確認されたほか、商品を大量購入して、転売目的が疑われるケースなどもあったという。 

 消費税の免税販売は来日から6カ月未満の外国人客が商品を国外に持ち出して消費する場合などを要件としている。客が日本国内で消費したり、転売目的で購入したりする場合は認められていない。

 大手デパートの免税販売を巡っては、そごう・西武や小田急百貨店などに対しても東京国税局が税務調査し、追徴課税したことが判明している。東京国税局は昨年6月、都内の百貨店各社に適正な免税販売を求める指導をしていた。

 大丸松坂屋は「税務調査での指摘を踏まえ、今後より一層、適正な免税処理に努める」とコメントした。 

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