セブンｰイレブン・ジャパン（東京都）は6月21日、キリンビバレッジ、コカ･コーラ ボトラーズジャパン、サントリー食品インターナショナル、富士通とともに、富士通が開発したAIシステムを活用し、商品外装ダンボールの破損レベル判定の統一化に向けた共同実証実験を本格的に開始した。
清涼飲料業界や流通業界では、商品の輸送・保管中に輸送資材であるダンボールに軽微な擦れやしわ等が見られた場合、中身品質に関わらず外観状態で納品可否の判断を各社の倉庫ごとに目視で行っている。共通の基準がないため判断にばらつきが生じ、中身品質に問題のない商品の返品・廃棄が発生し、食品ロスが課題となっている。
今回の共同実証実験では、納品可否の判断を「飲料配送研究会」の基準を使用した富士通のAIシステムにより客観的に判定する仕組みを飲料メーカー・流通業が共有し、製造・配送・販売を担う各社で破損レベル判定の統一化をめざす。
軽微な外装破損商品を流通させることで、商品廃棄を抑制し、食品ロスを削減するとともに、荷受時の検品時間や倉庫での返品作業を軽減することで、清涼飲料業界や流通業界が抱える物流課題の改善にも貢献していくとしている。