米就業者数、23万6000人増=失業率は3.5%に改善―3月

時事通信社
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アメリカ 自動車工場で作業する人たち
〔写真説明〕自動車工場で作業する人たち=2022年9月、ミシガン州ディアボーン(AFP時事、資料写真)

 【ワシントン時事】米労働省が7日発表した3月の雇用統計(季節調整済み)によると、景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数は前月から23万6000人増加した。前月(32万6000人増、改定)から鈍化したものの、堅調な水準を保った。失業率は3.5%と、0.1ポイント改善し、労働市場がなおも過熱気味であることをうかがわせた。

 就業者数は市場予想(24万人増)とほぼ同じ水準だった。業種別では、新型コロナウイルス禍からの持ち直しが続く娯楽・接客が前月比7万2000人増。一方、小売業は1万4600人減となった。平均時給は前年同月比4.2%増と、伸びは前月から減速した。

 連邦準備制度理事会(FRB)は「インフレは高過ぎる」(高官)と懸念。人手不足による賃金の大幅上昇が、接客などサービス分野の価格を押し上げていると分析する。景気を冷まし、労働需要を抑えるため、追加利上げの構えを示す。

 ただ、シリコンバレー銀行(SVB)など米中堅銀行2行の経営破綻を受けた信用不安を背景に、銀行が融資基準を厳しくし、景気が圧迫される恐れも浮上。FRBは5月の次回会合で、利上げについて慎重に判断するとみられる。

 ◇米雇用統計の概要
                 2月        3月
失業率              3.6%      3.5%
非農業部門就業者数       32.6万人    23.6万人
民間部門            26.6万人    18.9万人
物品生産部門           1.1万人    ▲0.7万人
サービス部門          25.5万人    19.6万人
政府部門             6.0万人     4.7万人
労働時間(週平均)       34.5時間    34.4時間
平均時給            33.09ドル   33.18ドル
平均時給伸び           4.6%      4.2%
労働参加率           62.5%     62.6%
U6失業率            6.8%      6.7%
長期失業者(半年以上)    105.7万人   110.4万人
経済的理由でのパート勤務   406.7万人   410.2万人
【注】▲は減少。「U6失業率」は完全失業者、正社員を希望しているパート労働者、働く意欲はあるが職探しをやめた人を加味した広義の失業率。

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