食品製造・販売のサンクゼールは今年夏頃から、冷凍食品とアジア食品を扱う新ブランド「MeKEL(メケル)」を立ち上げ、直営店の出店を始める。ワイン、ジャム、パスタソースなどを扱う「サンクゼール」、和食材を中心とする「久世福商店」に続く事業の柱に育てていく。
サンクゼール業態は郊外型アウトレットモール、久世福商店業態は地方のショッピングセンターを中心に展開しているが、メケルは地方都市のロードサイドを中心に店舗展開を図る。サンクゼールや久世福商店に比べて価格帯を抑え、日常生活ニーズにフォーカスしたブランドとする。
1号店の出店は8〜9月頃を予定しており、店舗デザイン・設計を含めて1号店の出店費用は1億2000万円を見込む。なお、メケルのブランド名は、サンクゼールの本社がある長野県の方言「めっける(見つける)」にちなんだ。
冷凍技術の向上や「簡便・即食」ニーズを背景に、冷凍食品の国内消費量は2021年までの10年間で113%増加した(日本冷凍食品協会調べ)。また、近年はアジアなどのエスニック料理への関心が地方でも高まっており、冷凍食品とアジア食品の専門店を地方都市で展開する余地が大きいと判断した。
サンクゼールは東証グロース市場に上場しており、22年12月末時点でのサンクゼール業態の店舗数は16店(うちフランチャイズ4店)、久世福商店業態は140店(うちフランチャイズ98店)となっている。