【イオンリテール】店舗の衛生管理データをクラウドに一元化、IoTも活用
イオンリテールは各店舗における食品調理加工や商品管理に関わる衛生関連情報をクラウドで一元管理するシステムを導入する。IoT技術も活用して情報の記録を自動化、店舗作業の省力化につなげる。
同社は2月1日、ラベルプリンター大手のサトーと共同開発したシステムを2020年6月末までに本州と四国の「イオン」「イオンスタイル」約400店舗に導入すると発表した。
18年6月に改正食品衛生法が公布され、小売業も20年6月の改正法施行までに「HACCP(危険度分析による衛生管理)」への対応が求められる。店内にある冷蔵・冷凍ケースの温度や従業員の体温、店内調理品の加熱調理温度などを記録する必要があるが、イオンリテールではこれまで、手書きで記録し、店舗ごとに管理してきた。
今回導入するHACCP対応のクラウドシステムでは、メーカーと連携して冷蔵・冷凍機器の温度管理情報を自動的に吸い上げ、クラウドに記録する。従業員の体温や加熱調理温度はタブレット端末で入力、クラウドで一元管理する。これにより、店舗従業員の作業時間は従来に比べて58%削減されるという。システムを導入した全店舗のデータを管理者が適宜確認することも可能になる。
このシステムは、「イオンスタイル仙台卸町」(仙台市)など3店舗ですでに導入されており、順次、導入店舗を増やしていく。