年間の視聴者数1000万人突破! ユニクロのライブコマースが好調な理由
地域に密着した企画を立てる
ライブコマースの配信は大きく分けて2種類ある。ひとつは、月曜と金曜の夜に有明のスタジオからおこなう全国向けの配信。もうひとつは、47都道府県で毎月おこなっている各店舗からの配信だ。地域に密着した店舗から配信するようになった理由は、そのエリアならではの特性があるからだ。
たとえば、11月の平均気温は札幌は7度前後で沖縄は20度を超えるため、札幌ではヒートテックの商品を提案するが沖縄ではエアリズムの商品を提案する。このような地域ごとの違いを考慮しているため、提案する商品やコーディネートが異なるのだ。
また、オンライン以外でも地域に密着した企画は多い。2023年11日に大阪の心斎橋でオープンした「UNIQLO SHINSAIBASHI」では、老舗和菓子屋「喜八洲総本舗」や、大阪アメリカ村で誕生したこだわりのたこ焼き「甲賀流」など、大阪を代表する企業とのコラボ商品を発表した。
ユニクロミウィ橋本店(神奈川県相模原市)では、ラグビーチーム「三菱重工相模原ダイナボアーズ」と一緒にコラボTシャツを作ったり、チームメンバーにイベントに出演してもらったりするなど、地域に根づいたスポーツチームと協業している。
ユニクロは「地域密着」を大事にしており、その考えはUNIQLO LIVE STATIONでも同様だ。「全国配信だけでなく、地域に根ざす各店舗で配信する意味は大きい。私は京都出身だが、やはり京都の配信を見てしまう。出身地や今住んでいる場所への愛着を持っている方は多い」と北田氏は話す。