「北の快適工房」の商品開発基準は850以上!北の達人コーポ木下勝寿社長インタビュー【前編】
消費者のクレームをチェック項目に反映
――品質を追求するうえで重視しているポイントはありますか。
木下 最も重要視しているのはお客さまの「体感」です。モニター調査では、社名も商品名も明かさず商品を使ってもらい、アンケートで70%以上が効果を体感することが発売の最低条件です。これに加え、熱を加えたときや落下した場合の耐久性など、当社独自の850以上のチェック項目をすべてクリアしてようやく発売となります。この項目が年々増えており、開発のハードルが高くなっているのが悩みの種でもあります(笑)
――そこまで多くのチェック項目を設けている理由を教えてください。
木下 当社は取り扱い商品が35アイテムと少ないぶん、1種類の商品を大量に販売する戦略を採っています。たとえば、不具合が出る確率が1万分の1の場合、われわれは100万個販売すると100個の不良品が出ます。多品種少ロットの企業は1万個しかつくらず、クレームは1件しか出ないため見逃される傾向があります。しかし当社は100件クレームが出ますので、その1つ1つに目を向けているため、チェック項目が増え続けているのです。