街角景気、8月は-13.7ポイントで過去4番目の大幅低下
[東京 8日 ロイター] – 内閣府が8日に発表した8月の景気ウオッチャー調査で、景気の現状判断DIは34.7となり、前月から13.7ポイント低下した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、下げ幅は過去4番目の大きさとなった。先行き指数は前月から4.7ポイント低下し、43.7となった。
家計動向関連DIが前月から15.9ポイント、企業動向関連DIが同8.8ポイント、雇用動向関連DIが同8.9ポイント、それぞれ低下。内閣府は、景気判断の表現を「新型コロナウイルス感染症の影響により、持ち直しに弱さがみられる」とし、前回から下方修正した。
立て続けに公衆衛生上の措置が取られ、「売り上げが大幅に減少している」(北関東=居酒屋)との声が出ていた。感染対策に加え、最繁忙期の中旬に長雨が降り「来場者が急減した」(東海=レジャーランド)との声もあった。
内閣府は、先行きについて「内外の感染症の動向に対する懸念が強まっているが、ワクチン接種の進展等による持ち直しの期待が見られる」とまとめた。
百貨店など、ワクチン接種率の拡大による消費意欲の高まりに期待を示す向きがいる一方、「コロナ禍で東南アジアからの部品調達に問題がある。車の生産に大きな影響が出ており、受注があるものの納車ができない」(東海=乗用車販売店)との声もあった。
調査期間は8月25日から31日。政府は同25日、緊急事態宣言の対象地域に8道県を追加し、発令地域を21都道府県に広げることを決めた。まん延防止等重点措置の適用地域12県と合わせ、全国47都道府県の7割で厳しい感染対策が取られることになった。