イオンモール上尾 地域密着とデジタル化を強化した最新店舗の全貌
イオンモール(千葉県/岩村康次社長)は12月4日、埼玉県上尾市に「イオンモール上尾」を開業した。総賃貸面積は約3万4000㎡とイオンモールとしては小ぶりだが、地域密着やデジタル化など最新の取り組みが多く詰まっている店舗だ。
コーセーの上尾事業所跡地に出店
イオンモール上尾は、JR高崎線「上尾」駅からバスで約10分の場所にある。2014年まで43年間にわたり操業を続けていた化粧品メーカーのコーセー上尾事業所跡地に出店した2層構造の大型商業施設だ。基本商圏に設定する半径3km圏内には、約7万世帯/17万人が居住している。
イオンモール上尾には、埼玉県初出店となる22店舗を含む約120の専門店がテナントとして入居しており、周辺住民の暮らしに寄り添いながら、新たな発見を提供する店舗をめざす。同施設は上尾市と地域連携協定を締結し、地域密着に注力するとともに、新型コロナウイルス(コロナ)の感染拡大により定着しつつある「ニューノーマル」に対応するため、デジタル化の取り組みを進めている。
「お客さまの声」を初めてデジタル化
ここからは、イオンモール上尾の取り組みを写真とともに見ていこう。同施設では、省力化やコロナの感染リスクを減らすという観点から、フロアガイドを配布する案内ロボットを導入している。将来的には、施設内の飲食店と連携し、スマートフォンで注文・決済したドリンクなどをお客のところまで運ぶといった実験もしていきたい考えだ。
また、これまでは紙ベースで展開していた「お客さまの声」の掲示板を、イオンモールとしては初めてデジタルサイネージに切り替えた。お客は紙ではなく、備え付けのタブレットに意見や要望を書き込むことができる。今までは顧客の意見や要望は各店舗内での共有にとどまっていた場合が多かったが、「お客さまの声」をデジタル化することにより、本部でデータとして一元管理できるようになった。今後はこのデータを分析し、営業活動に生かしていきたいとのことだ。
そのほか、イオンモール上尾では施設の外壁に320インチの大型サイネージを導入した。さまざまな情報発信をするほか、季節に合わせた映像を流すなど、お客が楽しめるようなコンテンツも充実させる。