日本の3月消費者物価は伸び鈍化、コロナでガソリン・宿泊料下落

ロイター
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人が少ない東京・銀座
総務省によると、3月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は101.9で、前年同月比0.4%上昇した。写真は銀座で3月撮影(2020年 ロイター/Stoyan Nenov)

[東京 24日 ロイター] – 総務省が24日発表した3月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は101.9となり、前年同月比0.4%上昇した。39カ月連続のプラスとなったが、2月の同0.6%上昇から伸びは鈍化。新型コロナウイルスの感染拡大による需要減で原油安が続いており、ガソリンや灯油の価格の上昇幅が縮小したことが伸び鈍化につながった。

ロイターの予測中央値もプラス0.4%だった。

総合指数は101.9で、同0.4%上昇。生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数は101.9で、同0.6%上昇だった。

コアCPIの上昇に最も寄与したのは食料(同1.4%上昇)、住居(同0.8%上昇)、教養娯楽(同1.5%上昇)だった。

下落した主な費目は、光熱・水道(同1.4%下落)のほか、教育(同7.9%下落)、諸雑費(同3.0%下落)など。昨年10月から幼児教育・保育の無償化が始まったことが引き続き影響している。

新型コロナでガソリン・宿泊料・国産牛肉価格が下落

新型ウイルスの感染拡大で需要減が見込まれたことで原油安が続き、エネルギー価格が下落したことが全体の指数を押し下げた。

エネルギー全体では前年比1.7%下落し、2カ月連続のマイナスとなった。足元の原油価格を反映するガソリンは3月は同0.4%上昇にとどまり、前月の同4.8%上昇から大きく伸び率が縮小した。

総務省幹部はガソリン価格について「4月にどのような結果が出るか、引き続き注視したい」としている。

その他、新型ウイルスの影響で宿泊料(同1.4%)や国産牛肉価格(同0.01%)も下落した。

訪日外国人数が減少したことが宿泊料の価格に影響。インバウンド需要や外出自粛要請などによる外食需要の減少で、国産牛肉価格も下落した。

マスクは上昇、イベント自粛で切り花は上昇幅縮小

新ウイルスの感染拡大で、一部日用品の物価にも影響が出始めている。需要が増加し、品薄状態が続いているマスクは前年同月比4.1%上昇。

一方、例年は3月に卒業式や送別会などで需要増が見込まれるが、今年はイベント自粛により需要が減少した切り花は同0.7%上昇(2月は同3.4%上昇)と伸び率が大きく縮小した。

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