次世代型「AIショッピングアシスタント」とは

文:松岡 由希子 (フリーランスライター)
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AIショッピングアシスタント
AI SHOPPING ASSISTANT

 AIショッピングアシスタントとは、ユーザーからの質問に答えたり、ユーザーの嗜好やニーズに合った商品を提案するなどして、買物をサポートするAIツールだ。生成AIの進化と普及に伴って、生成AIを活用した次世代型のAIショッピングアシスタントが次々と開発されている。

 米アマゾン・ドット・コム(Amazon.com、以下、アマゾン)は2024年2月、生成AIを搭載した会話型のAIショッピングアシスタント「Rufus(ルーファス)」を発表した。同年8月時点で米国の全ユーザーを対象にアプリとデスクトップ版で導入されている。

AIショッピングアシスタント「Rufus」
アマゾンの新たなAIショッピングアシスタント「Rufus」

 「Rufus」は、アマゾンの商品カタログやカスタマーレビュー、Q&Aのほか、インターネット上の情報をもとに訓練され、ユーザーがチャットボックスに入力する質問に対して、精度の高い回答を瞬時に生成するのが特徴だ。特定の商品について詳しい情報を提供したり、目的やTPOに合った商品を提案したり、商品の機能を比較したりすることで、ユーザーの購買行動をサポートしている。

 米小売最大手ウォルマート(Walmart)も、生成AIを活用した新たなAIショッピングアシスタントのベータテストに着手した。

 ベータテストでは、米国の一部のユーザーのアプリ上で、玩具や家庭用品、電子機器など、専門的なアドバイスが求められやすいカテゴリーを対象に、この機能を提供。たとえば「サッカー観戦に最適なのはどのテレビ?」といった質問に答えてくれる。

 ウォルマートでは独自のAIプラットフォームのもと、生成AIを活用した検索機能や商品レビューの要約機能、商品比較機能を段階的に実装してきた。今後は、これらの機能に加え、AIショッピングアシスタントもアプリとE Cサイトで導入していく方針だ。

 生成AIを活用した

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松岡 由希子 / フリーランスライター

米国MBA 取得後、スタートアップの支援や経営戦略の立案などの実務経験を経て、2008年、ジャーナリストに転身。食を取り巻く技術革新や次世代ビジネスの動向をグローバルな視点で追う。

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