糖質オフ・ゼロ系ビール類市場のトレンドは?年代別数量構成比では50代以下が高めの結果に
昨今の健康志向の高まりを受けてユーザーが拡大している健康・機能系の食品群。今期は「糖質オフ・ゼロ系ビール類」「睡眠サポート」「たんぱく補給食品」「脂肪・コレステロール値改善」の4つのカテゴリーを取り上げ、トレンドを探る。
糖質オフ・ゼロ系ビール類
【対象商品】4大メーカー(オリオンビールはアサヒビール扱い)の糖質オフ・ゼロ系商品
KSP-POSによると2023年3月から24年2月の糖質オフ・ゼロ系ビール類市場は前年に酒税改正前の駆け込み需要の反動があった9月が対前年同月比3.1%減となったものの、トータルで見ると前年並みで推移した【図表1】。
【図表2】の売上ランキングを見ると「アサヒスタイルフリー」がシェアトップ、続いて「サントリー金麦糖質75%オフ」、「キリン淡麗グリーンラベル」、「淡麗プラチナダブル」、「キリン一番搾り糖質ゼロ」となっており、主要ブランドの5品で全体の7割程度のシェアを確保している。
次に【図表3】の年代別数量構成比を見てみると30・40代など50代以下の構成比が高めで、糖質オフ・ゼロ系以外のビール類と比較し、購入層が1段階若いことがわかる。
キリンビールの「淡麗グリーンラベル」は02年の発売以来、おいしさと糖質70%オフ*のバランスのよさとともに、ブランドが持つさわやかな世界観で幅広い年代に支持されるブランド。
今春のリニューアルでは「淡麗グリーンラベル」の骨格はしっかりと残しつつ、大麦を増量することで飲みごたえの向上と後味の酸味低減を実現。よりビールに近いおいしさへ進化させている。同社ではトライアル層に「淡麗グリーンラベル」、機能重視層に「淡麗プラチナダブル」をそれぞれ訴求することで糖質オフ・ゼロ系をはじめとした機能系ビール類市場の拡大をねらっている。
ロングセラー中心の同カテゴリーは多くのロイヤルユーザーを抱えているが、今後市場を活性化するためには非飲用者へのトライアル訴求が重要になりそうだ。