中国11月輸出は予想外の減少、輸入はプラス転換 需要改善の兆し

ロイター
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上海の港
中国税関総署が8日発表した11月の貿易統計によると、市場の予想に反して輸出が4カ月連続で減少した。写真は8月に上海の港で撮影(2019年 ロイター/Aly Song)

[北京 8日 ロイター] – 中国税関総署が発表した11月の貿易統計によると、市場の予想に反して輸出が4カ月連続で減少した。米中貿易摩擦による製造業への影響が根強いことが浮き彫りになった。ただ輸入はプラスに転じ、当局の刺激策が需要を促進している兆しもみられた。

11月の輸出は前年比1.1%減少。エコノミスト予想は1.0%増、10月は0.9%減だった。

輸入は前年比0.3%増加し、4月以来のプラスとなった。エコノミストは1.8%の減少を予想。10月は6.4%減だった。

貿易収支は387億3000万ドルの黒字。エコノミスト予想は463億ドルの黒字、10月は428億1000万ドルの黒字だった。

このところ中国の製造業活動は予想外に改善の兆しをみせており、輸入のプラス転換は内需が上向きつつある可能性を示している。ただ、貿易を巡るリスクが漂う中、回復を維持するのは困難とアナリストは指摘している。

税関総署のデータによると、製造業活動改善による需要増加で銅の輸入量が11月に前月比12.1%増加し、1年以上ぶりの高水準となった。

中国国家統計局が前月末に発表した11月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は市場予想に反し、景況拡大と悪化の分かれ目となる50を7カ月ぶりに上回った。

ただ、工業部門企業利益の減少や、産出価格の低下は製造業セクターへの下向きの圧力が続いていることを示している。

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