地域の交流拠点に!変身したアル・プラザ彦根の戦略とは
平和堂は2022年12月、アル・プラザ彦根(滋賀県)の全館リニューアルを完了、グランドオープンした。衣食住の売場を刷新したほか、人々が交流でき、楽しめる拠点としての機能を大幅に強化。また、国宝・彦根城を中心に歴史と四季折々の美しい景観など地域の魅力の発信や、レンタルサイクルやお土産コーナー、充実した休憩場所を確保し、再スタートを切った。
百貨店スタイルの店舗
アル・プラザ彦根が開業したのは1979年11月。現在、各地で賑わう大型店「アル・プラザ」の第1号で、その後、平和堂が躍進する起点となった記念すべき店舗である。
JR彦根駅西口すぐの好立地にあり、建物は地下1階、地上1~6階の多層構造。屋上からは彦根市の象徴である彦根城を望むことができ、当時、地元のランドマークとして、県内外から多くの注目を集めた。
滋賀県においては百貨店のスタイルを採り入れた初の商業施設でもあり、今もエレベーター周辺に大理石が使用されているのを確認できる。ほかにも専門店や生活雑貨売場が充実、また京都の高級和食店が入るレストラン街も備える最先端の店舗だった。
以来、40年以上の年月が経過、同店を取り巻く環境は大きく変化した。商圏内には、自社ショッピングセンターを含む郊外型大型店舗が増え、近年では、県外から進出してきたディスカウント型の食品スーパー、さらにドラッグストア、ホームセンターなどが点在、業態の枠を超えた競争が激化している。また高齢化も進行しており、かつて30代だったお客は70代を超えている計算になる。
こうした中、平和堂は同店の改装に踏み切った。第1期は地下1階から地上3階、第2期では4階から6階と屋上を改装、22年12月にグランドオープンした。
改装のポイントは、地域の魅力の発信拠点としての機能を強めたほか、衣食住の売場では最新の品揃え、売場づくりを行っている点。1階、入口近くの目立つ場所では「銘店・サービスコーナー」を設置、土産物や地元で人気の和菓子などを集積。地階の食品売場では、地場野菜コーナーを新設、また最新の品揃えを取り入れている。
書店の売場を大幅に拡大したねらい…
彦根市の魅力を積極的に発信する同店だが、同時に
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