コロナ破綻、21年は前年の2倍、12月は月間過去最多に
東京商工リサーチの調べによると、2021年の新型コロナ関連の経営破綻は1718件(負債1000万円以上、12月29日時点)で、20年の843件に比べて約2倍に増加した。20年からの累計では、2561件となった。
事業者向け給付金などの政策支援、金融機関によるリスケ(返済繰り延べ)対応などは継続される見通しだが、業績不振の長期化による「息切れ型」を中心に、22年も破綻件数は「高水準で推移する可能性が高い」と東京商工リサーチではみている。
業種別では、来店客の減少と休業要請などで打撃を受けた飲食業が最も多く443件(20年からの累計、以下同じ)となった。次いで、工事計画の見直しなどの影響を受けた建設業が258件、小売店舗の休業が影響したアパレル関連(製造、販売)が202件だった。このほか、取引先飲食業の不振が響いた飲食料品卸売業が114件、インバウンドの需要消失や旅行・出張の自粛が影響したホテル、旅館など宿泊業が106件と上位を占めた。
都道府県別では、東京都が558件、大阪府が266件、福岡県が124件、神奈川県が122件、愛知県が121件、兵庫県が118件、北海道が89件の順だった。
なお、21年12月の破綻件数は174件と、4カ月連続で月間最多を更新した。