新型コロナウイルスにおける東京・大阪の繁華街と訪日中国人の人流変化を調査、中国人旅行者は98%減=アドインテ

ダイヤモンド・リテイルメディア 流通マーケティング局
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都内で撮影
客流はピーク時の約50-60%前後に減少した。(2020年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

 AIBeaconを活用した小売業界・飲食業界向けOMOマーケティングやDMP事業を行うアドインテは、自社サービスのAlBeaconとGPSデータを活用し全国の特定の商業エリア/繁華街の客流調査を実施した。

 その結果、東京・銀座の商業エリアにおいては1/18週、2/8週に客流は多かったが、2/15以降徐々に減少。3月以降、客流はピーク時の約50-60%前後に減少した。

銀座エリア客流
銀座エリア客流(アドインテ調べ)

大阪・道頓堀 の商業エリアでは1/18週をピークに以降客流が減少傾向になり、3月以降、客流はピーク時の約30-45%前後に減少した。

道頓堀エリア客流
道頓堀エリア客流(アドインテ調べ)

 また、2019年訪日外国人旅行者数全体3188万人(出典: 日本政府観光局(JNTO))のうち、956万人の訪日した中国人旅行者(全体のうち約30%)の各地エリアへの来訪動向調査も合わせて実施した。

 東京・銀座エリアおよび大阪・道頓堀エリアにおける訪日中国人旅行者の増減傾向に関しては、春節休み(1/24〜1/30 ※その後2/9まで延長)の前から訪日中国人旅行者が増加していたが、中国政府が海外渡航の自粛勧告/海外団体旅行停止を発表した1/25以降は、銀座エリア、道頓堀エリア共に中国人旅行者が減少。

銀座エリア訪日中国人旅行者のグラフ
銀座エリア訪日中国人旅行者(アドインテ調べ)
道頓堀エリア訪日中国人旅行者グラフ
道頓堀エリア訪日中国人旅行者(アドインテ調べ)

 特に道頓堀エリアはピークの1/18週と比較して、1/25週は約40%減少した。2月以降、訪日中国旅行者の減少傾向は加速し、3/8週はピーク時の1/18週と比較して約97-98%減少と、大幅に落ち込んでいる。東京の有楽町エリアやや大阪の梅田エリアでも同様の現象が確認された。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響が大都市圏の商業エリアの客流に大きな影響を与えていることに加え、外国人旅行者(インバウンド)のうち30%を占める訪日中国人旅行者の減少傾向が今回の動向調査から明らかになった。今後、大都市圏をはじめ、商業地のリアル店舗での消費の落ち込みが懸念される。

※AIBeacon :「Wi-Fiでも検知可能」「専用アプリ不要」と、従来のBeaconが持つ欠点をクリアにし、Wi-Fi対応にしたことで、計測可能範囲は半径数十メートルからMAXで約180mに拡大。個人情報を取得することなく、匿名のアクセス情報も取得可能。取得した情報はアドインテDMPに蓄積され、様々なマーケティング施策に活用することができる。

調査概要

■目的
新型コロナウイルスが、①日本国内の商業エリア/繁華街の人の流れに与えた影響度を調査、②その場所の訪日中国人旅行者の増減傾向を調査。
■期間
2019/12/28-2020/3/14
■対象エリア
東京と大阪の商業エリア/繁華街(東京:銀座エリア 大阪:道頓堀エリア)
■手法
アドインテ独自端末AIBeaconデータ及びGPS情報による調査、アドインテ独自AIによる統計手法

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