中国アリババ、EC事業を再編 CFO交代へ
[6日 ロイター] – 中国の電子商取引大手アリババ・グループは6日、電子商取引(EC)事業を国内と国外の2つの部門に再編すると発表した。最高財務責任者(CFO)の交代も決めた。
同社は競争激化や景気減速、当局による規制強化など、複合的な逆風にさらされている。株価は香港市場の序盤取引で8%下落した。
主力のEC事業を国際デジタル商取引と中国デジタル商取引の2つの新たな部門に再編する。機動性を高め、成長を加速する狙いがある。
国際デジタル商取引部門は海外の消費者相手の事業および企業間取引を統括し、ECサイトの「アリエクスプレス」、企業間ECサイト「アリババ・ドット・コム」とECサイト「ラザダ」が傘下に入る。
通販サイト「淘宝網(タオバオ)」のトップなどを歴任してきた蒋凡氏が責任者に任命された。
国内のEC事業を統括する中国デジタル商取引部門の責任者はアリババ創業時のメンバーである戴珊(トゥルーディー・ダイ)氏が就く。
武衛CFOは4月に徐宏・副CFOと交代させる。指導部の後継体制づくりの一環だと説明した。
徐氏はプライスウォーターハウスクーパース(PwC)出身で、3年前にアリババに移籍。19年7月から現職。
武氏は取締役兼執行役員にとどまる。
アリババは先月、2022会計年度の売上高が前年度比20―23%増となり、年間の増収率として2014年の上場後で最低になるとの見通しを発表した。