凸版印刷、処方箋薬の宅配サービスを開始、患者の感染リスクを軽減
凸版印刷は3月30日、子会社を通じて処方箋薬の宅配サービスを始めたと発表した。遠隔での服薬指導や処方箋薬を自宅で受け取れるサービスを提供することで、患者の感染リスクを減らす。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、厚生労働省が特例措置として遠隔での服薬指導などを認めたことを受け、ベータ(試用・試行)版としてサービスを始めた。サービス名は「とどくすり」で、2019年10月に設立した完全子会社、おかぴファーマシーシステム(東京都千代田区)を通じて提供する。
慢性疾患などを抱え、定期的に医療機関で診察を受ける患者が、とどくすりのウェブサイトで調剤や配送に必要な情報を入力すると、薬局では医療機関または患者から送信された処方箋情報をもとに薬を調合し、電話などで服薬指導を行う。薬は患者の自宅に配送する。
おかぴファーマシーでは、同サービスに登録する薬局を順次増やすと共に、20年9月から施行予定の改正薬機法によりオンライン服薬指導が一部実施可能となることを受け、独自に薬局を運営することも検討する。