音と食の融合 恵比寿ガーデンプレイスに出店した新業態「ブルーノート・プレイス」とは
音響をはじめとする店づくりにもこだわりを尽くす
飲食や会話を楽しんでもらうことを優先するブルーノート・プレイスだが、音楽を最大限に楽しめる環境づくりにも余念がない。松内氏は「飲食と音楽作成を両方運営している会社は、国内では当社以外にほぼない。“音と人のつながり”をテーマに、音楽と食を融合した最適な空間の在り方や楽しみ方を考えられるのが当社の強みだ」と強調する。
店内のスピーカーは、高性能スピーカーで知られる田口音響研究所製の「Taguchiスピーカー」を採用。本来はスピーカーをお客に見えないよう設計するのがセオリーだが、音響を優先してあえてスピーカーを前面に出すことで音が立体的に聞こえる音響環境を実現した。店の外にもスピーカーを設置しており、テラス席や外を歩く通行人にも音が届くようにしているのもポイントだ。
「夏は窓を開けて、より開放感のある空間になる。ブルーノート東京はあえて入口を狭くして、階段を下がって奥に進んだ先の開けた場所にステージがあるという演出をしている。一方で、ブルーノート・プレイスではお店の様子を外からでも見やすいようにすることで、ブルーノート東京とは異なる価値観を表現している」(松内氏)
店内のデザインにもこだわりを見せる。壁面に設置した本棚などのインテリアのレイアウトは、著名ブックディレクターの幅允孝(はばよしたか)氏に依頼。おしゃれで落ち着く空間を演出している。