ヨークベニマルの新旗艦店「西ノ内店」の売場、商品を徹底解剖!
ヨークベニマル(福島県/大髙耕一路社長)は2月28日、福島県郡山市に「ヨークベニマル西ノ内店」(以下、西ノ内店)をオープンした。旧「イトーヨーカドー郡山店」の退店跡にヨークベニマルが開業した大型商業施設「ヨークパーク」の核店舗で、食品売場を先行開業。
新たな旗艦店の位置づけでもあり、初年度年商は42億7000万円という意欲的な目標を設定した注目店舗だ。食品売場は既存店とは一線を画した、チャレンジングな新規施策が随所に投入されている。本稿では先行オープンした食品売場について解説する。
ヨークベニマル西ノ内店
〒963-8022 福島県郡山市西ノ内2-11-40
電話:024-954-4041
JR各線「郡山」駅からバス約15分
初年度年商目標は42.7億円
JR「郡山」駅から北西へ約2㎞。2024年5月に閉店した旧イトーヨーカドー郡山店をヨークベニマルが承継し開発した大型商業施設「ヨークパーク」の1~2階に西ノ内店は開業した。
館内には同じヨーク・ホールディングス(東京都/石橋誠一郎社長:以下、ヨークHD)の「ロフト」「赤ちゃん本舗」のほか、「ユニクロ」「DAISO」「サイゼリヤ」など集客力の高いテナントも誘致し、広域からの集客をねらう。

「まずは目に見える実績を出し、ヨークHDとしての1つのモデルを示せるようにしたい」
ヨークベニマルの売場は、1階が食品とギフト、2階が衣料品という構成。このうち1階売場が2月28日に先行オープン、2階売場とその他テナントが3月14日の全館グランドオープンと同時に開業している。
店舗周辺は住宅街が広がり、1㎞圏内の人口は7447世帯/1万5025人、3㎞圏内は6万5266世帯/13万7248人。市内でも比較的所得の高い層が多く住まうエリアだ。
ヨークベニマルの競合店としては、南東約1.1㎞に「西友ザ・モール郡山店」、東約1. 1㎞に「シミズストア咲田店」などがある。
一方で、同じ通り沿いに西へ600mほど離れた「桑野店」をはじめ、複数の自社店舗が建ち並ぶドミナントエリアとなっている。また、ヨークパーク全体の集客力を考えると、「週末を中心に20㎞圏からの来店も見込まれる」(大髙社長)ことから、より広域での競合も予想される。
こうした環境下で、ヨークベニマルは西ノ内店を新たな旗艦店に位置づけ、あらゆる生活シーンに対応する地域いちばんの品揃えを追求。初年度年商は42億7000万円と意欲的な設定とした。
大髙社長は「イトーヨーカドー時代の特徴であった豊富な品揃えに、ヨークベニマルが得意とする『地域性』と『鮮度・出来立て・ライブ感』を加味できれば達成は可能だ」と力を込めたうえで、「高いレベルの売場づくりに挑戦するよい機会だ」とも語った。
実際に売場を見てみると、その言葉どおり、既存の商品政策(MD)とは一線を画したチャレンジングな新規施策が随所に投入されている。
生鮮3品の売場が大きく進化!
売場トップの青果からして、既存店と雰囲気は大きく異なる。広々としたスペースに設置した平台は高さを抑え、旬の果物や野菜をカラーコントロールを効かせながら整然と陳列し、開放感と彩りを演出。柱部分にはデジタルサイネージを埋め込み、商品情報の発信に力を入れる。
さらに青果で注力するのが、カットフルーツの販売だ。売場の一角にガラス張りの専用キッチンを設け、さまざまな種類のカットフルーツを盛り込んだ「フルーツオードブル」は小サイズからパーティサイズまで揃えるほか、「焼芋ブリュレ」(1 パック298円:以下税別)、「フルーツおはぎ」(1個398円)などスイーツも充実している。
さらに西ノ内店の目玉と言えるのが鮮魚売場だ。長大な対面コーナーを設け、
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