コロナ禍でリアル店舗のデジタル化が加速 今後は得られたデータの活用がより重要に
U.S.M.HはAIを活用したマーケティングサービス開発に意欲
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(東京都/藤田元宏社長:以下、U.S.M.H)も近年、新たな店舗づくりに取り組んでいる。傘下のカスミ(茨城県/山本慎一郎社長)は20年3月、茨城県水戸市の茨城県庁内に売場面積約30㎡(オープン時)の小型無人店舗「オフィスマ茨城県庁店」をオープン。同店は常駐の従業員がいない無人店舗で、レジも設置していない。U.S.M.Hのスマホアプリを使ってお客が自ら商品をスキャンし、事前登録したクレジットカードから決済されるという「スキャン&ゴー」の仕組みを導入している。同年6月には茨城県つくば市内のコワーキングスペースにも「オフィスマ」を出店しており、今年度中に同フォーマットを官公庁や一般企業のオフィスなど40カ所に展開する計画だ。
また、U.S.M.Hはこのような小型店だけでなく、通常のSMのデジタル化も進めている。同社は20年8月、AIカメラやデジタルサイネージを活用した自社開発のマーケティングサービス「イグニカ(ignica)の本格的な運用開始を発表した。同サービスでは店舗に約40インチのデジタルサイネージを10台設置し、商品情報やレシピ動画などのコンテンツをネットワーク管理してリアルタイムで配信できるのが特徴だ。それぞれのサイネージでは異なる映像の配信が可能で、AIカメラにより視聴人数や視聴時間、視聴者の性別や年齢などを分析し、販売データと連動してマーケティングに生かすことができる。
イグニカは20年8月末までにカスミの21店舗で順次導入する計画で、同じくU.S.M.H傘下SMのマルエツ(東京都/古瀬良多社長)、マックスバリュ関東(東京都/手塚大輔社長)でも9月以降に導入を進める考えだ。