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意外に高価格帯も目立つ?「ロピア浜松プラザフレスポ店」の売場を解説

榎本 博之(経営コンサルタント事務所 アズライト代表)
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ロピア(神奈川県/髙木勇輔代表)は静岡県浜松市内で大和リース(大阪府/北哲弥社長)が運営する商業棟「浜松プラザフレスポ」の1階に「ロピア浜松プラザフレスポ店」(以下、浜松店)を2024年11月26日にオープンした。前編では同店の青果と精肉の売場をレポートした。後編では鮮魚や総菜の売場をみていきたい。
※本文中の価格はすべて本体価格

鮮魚売場では高単価商品をまとめて展開

 鮮魚売場は、青果や精肉よりもコンパクトにまとめられている。壁面にオープンキッチンを採用し、対面には平台を配置することで、主通路全体に客だまりを生み出している。

 バックヤードでは刺身や切り身に加え、寿司の加工も行っている。壁面の商品配置は、トップに注力商品である「生アトランティックサーモン」を配置し、次に購買頻度の高い即食アイテムの「はみ出し巻き」や「デカネタ寿司」を展開。続いて、もう1つの注力商品である生本マグロのブーメランカットを展開している。高単価アイテムを壁面にまとめて展開することで、買い上げ点数の増加をねらった構成となっている。

 寿司コーナーでは、総菜にも使用されるトルティーヤにサーモンとクリームを乗せた「ミルフィーユローラー」を「本日のイチ押しアイテム」として紹介していた。定番アイテムに加え、注力商品を組み合わせた新メニューを提案することで、売場の目新しさを常に高める工夫が見られる。

 平台では、トップに厚切りの銀鮭切り身とウナギの長焼きを展開している。冷凍した食材を裸売りすることで、陳列の手間を削減しつつ、インパクトのある陳列を実現している。多くの商品が1000円以上の単価設定となっている中、銀鮭は1切れ200円と、価格的魅力がある。しかし、それ以上に厚みのある商品の見た目が注目を集め、まとめ買いする利用客の姿が目立つ。

 調査日は年末年始に向けたカニコーナーも充実していた。他の食品スーパーの場合、商品数は5SKU程度で、価格は50001万円ほどの構成が一般的だが、ロピアでは15SKU99915000円と幅広く取り揃えている。

 999円の「生食用ボイルズワイガニ」は平台エンド部分に配置され、「ブラックタイガーむきエビ」や鮭の切り落としと併売していた。POPには「早割り!年末には販売ありません!」と記載し、早めの購入を促す案内をしていた。日常使いしやすいむきエビや鮭と組み合わせることで、思わず手に取りたくなる仕掛けをつくっている。さらに、コーナー内では1万円台のアイテムを他店以上に充実させ、質の高さを訴求している。

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