ロピア、北海道上陸!シーナシーナ屯田の売場づくりと道内成長戦略を徹底分析!

解説:海蔵寺りかこ (KTMプラニングR代表)
構成:西岡 克(フリーランスライター)
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ロピア(神奈川県/髙木勇輔代表)※が2024年11月23日、北海道1号店となる「ロピア屯田店」をオープンした。ロピア親会社のOICグループ(同)がイトーヨーカ堂(東京都/山本哲也社長)から事業承継して開業した商業施設「CiiNA CiiNA(シーナシーナ)屯田」内への出店となった同店。

ロピアにとっては道内初に加え、イトーヨーカ堂からの承継店舗を初めて「ロピア」に転換した店舗となる。今後、ロピアは北海道で多店舗化をめざすとしているが、果たして成功できるのだろうか。売場・商品の専門家であるKTMプラニングR代表取締役の海蔵寺りかこ氏が同店の店づくりを解説する。

※屯田店を実際に運営するのは、OICグループ傘下で、食品スーパー運営や商業施設管理を手掛けるFirsto(神奈川県/相川博史社長)だが、本稿ではFirstoを含む「ロピア」屋号店舗の運営主体を「ロピア」と総称

IY撤退跡の商業施設に出店

 旧「イトーヨーカドー屯田店」を改装し、24年8月に一部テナントが先行オープンするかたちで開業したシーナシーナ屯田。

 視察した12月中旬は、家電量販店の「コジマ×ビックカメラ」、アインファーマシーズ(北海道/首藤正一社長)が展開するコスメ専門店の新フォーマット「アインズ&トルペ Family」の1号店のほか、ベビー・子供用品の「アカチャンホンポ」、イタリアン「サイゼリヤ」など旧施設からの営業継続店を含む約30店が営業していた。

ロピア屯田店外観
ロピア屯田店 店舗概要
●開店日: 2024年11月23日
●所在地: 北海道札幌市北区屯田八条3-5-1 CiiNA CiiNA屯田1階
●営業時間: 9:00~20:00
●アクセス: JR北海道札沼線「百合が原」駅からクルマで約8分

 ニトリ(北海道/似鳥昭雄会長兼社長)のインテリア雑貨専門店「デコホーム」も年末に開店予定とのことだったが、視察時点ではまだ空き区画が多かった。とくにロピアの店舗向かい側の区画は広大なスペースがあり、行列整理のための三角コーンとロープで区切られていた。

 混雑時は相当な行列ができると推察される。実際に、平日昼過ぎに店舗を訪ねたところ、店舗前に行列こそなかったものの、店内はお客で混み合っていた。

 ロピアがオープンしたのは施設内の1階。売場面積は目測で550~600坪前後で、同社のほぼ標準規模であるとみられる。イトーヨーカドー時代の広大な食品売場のスペースをそのまま運営するのではなく、自社が得意とするサイズの売場で勝負をしようというのは賢い選択といえる。

 今回、ロピアの売場を見て感じたのは、①巧みなエンターテインメント感の演出、②儲かることを重視した思い切った商品政策とフォーマット──である。個人的には、ロピアの強さはこの2つに尽きると思う。

 ロピアというと「安い」というイメージが浮かぶが、

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解説

海蔵寺りかこ / KTMプラニングR 代表

食品コンサルタント
1級色彩コーディネーター、カラーデザイナー、UCアドバイザー

株式会社KTMプラニングR代表。大阪府吹田市出身、太陽の塔を眺めながらバレーボールに明け暮れる少女時代を過ごす。ダイヤモンド・チェーンストア誌連載「販促の強化書」、店舗調査解説などを執筆。JA全農にてさまざまな国産農畜産物のSPA化と向き合う。惣菜メーカー、食品スーパー、データ分析等の各企業のサポートや各種セミナーも開催している。

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