久々の出店はピロティタイプの小型店! 「スーパーベルクスお花茶屋店」レポート

矢野清嗣
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ユニークな自社商品が充実!

 加工食品の売場スペース構成比25%と、日配とほぼ同じで、「ソース」「たれ」「ドレッシング」「珈琲」などでこだわり商品の扱いがあるが、基本はナショナルブランドの売れ筋を軸としており、棚下段ではしっかりと価格訴求がなされている。「粗挽き製法黒ゴマジャム145g」(399円)をはじめ自社オリジナル商品の提案にも力を入れており、「ケリチョコール・ピュアケニアティ20g×50」(499円)など、実業団陸上を通じて深い関係にあるアフリカ・ケニアの紅茶をはじめユニークな商品を揃える。

サンベルクスオリジナルのお茶と紅茶

 酒類はゴンドラゾーン前方3尺9本5列で売場を展開しており、ビール系飲料と缶チューハイに広くスペースを割いている。日本酒は「越乃寒梅」「久保田」「八海山」と新潟の銘酒を充実させ、ワインは輸入と国産を絡め1000円前後の商品を豊富に揃える。 

 菓子は前方3尺9本5列とレジ前4カ所で展開。売場はコンパクトで、売れ筋をベースとした手堅い構成となっている。力を入れているのはキッズ向け商品で駄菓子は9尺7段で84アイテムを扱う。レジ前6尺のスペースでは「桑原駄菓子店」と銘打ち、ボックス型の専用什器10~58円の価格帯で駄菓子38品目を販売する。大袋菓子は9尺68品目の扱いで、「ロッテ・チョコパイ9個」(279円)、「不二家・カントリーマアム19個」(249円)などを揃える。チョコレートでは、オリジナル商品であるポーランド直輸入「ウェデルチョコレート」など輸入チョコ11種を129~149円とで販売。売れ筋NB中心の品揃えの中でも、独自色を打ち出したいというねらいがうかがえる。

競争に強いサンベルクス

 お花茶屋店の周辺は「オリンピック」「いなげや」「業務スーパー」などが店を構える競争の激しいエリアとなっている。昨今、首都圏における食品スーパーの空白地帯はほとんどなく、競合は避けて通れない。しかし、お花茶屋店の売場を見ると、非生鮮の価格訴求は控えめであり、それほど競合対策を強く意識していないような印象を受けた。

 ただ、生鮮部門の競合となると話が違うようだ。筆者は過去、千葉県千葉市にある「ロピア美浜ニューポート店(2015年開業、現在は閉店)」のオープン時に、同エリアの競争状況を調査したことがある。その際、ロピアの隣接地に店を構える「スーパーベルクス美浜店」の生鮮売場を拝見し、徹底した対策に驚かされた。ロピアといえば、強烈な価格訴求がウリの強豪だが、サンベルクスは執念すら感じる徹底的な対策とその維持により、実質的に競争に打ち勝っている(ロピア美浜ニューポート店はショッピングセンター閉鎖に伴い2021年12月に閉店)。「競争に強い」というのもサンベルクスの特徴であるのかもしれない。

(店舗概要)
所在地 東京都葛飾区四つ木5-17-1
開店日 2023年4月1日
売場面積 約400坪(歩測)
営業時間 10:00~21:00(日曜日9:00)
電話番号 03-6657-6605
アクセス 京成本線「お花茶屋」駅より徒歩7分
駐車台数 40台

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