MEGAドン・キホーテUNY美濃加茂店オープン 衣料品を武器に他社と差別化を図る!
外国人居住者向けの品揃えも充実させる
そのほか、美濃加茂店ではファミリー層獲得のための売場づくりに加え、地域特性に合わせた品揃えも行う。同店のある美濃加茂市は製造業が盛んで、市内には多くの工場があるため、工場で働くブラジル人やフィリピン人などの外国人居住者の比率が全国的に見ても高い水準にある。
そのため、美濃加茂店ではこのような外国人居住者の来店を想定し、ブラジル産のコーヒー豆やブラジルの国民的ソフトドリンクであるガラナジュース、東南アジアでよく食されるジャックフルーツ(パラミツ)の缶詰などの輸入食品のコーナーを展開している。実際、取材時には家族で来店する外国人の姿も多数見受けられた。
2店舗目のアピタクロージング
美濃加茂店の大きな特徴は、1階部分に19年6月オープンの鈴鹿店以来、2店舗目の「アピタクロージング」を導入したことだ。アピタクロージングとは、ユニーが運営する衣料品専門店で、業態転換後もユニー時代のお客に来店してもらうための施策としてダブルネーム店舗に導入している。
品揃えはユニー時代と同様、肌着や靴下、部屋着など、紳士・婦人・子供向けの実用衣料を中心に展開するほか、新規獲得をめざす若いファミリー層に向けてカジュアルウェアやファッション雑貨を新たに品揃えしているのが特徴だ。プライベートブランドとナショナルブランドの比率はおおよそ3:7となっている。
これに加えて美濃加茂店では、鈴鹿店よりもフォーマル、ベビー服などの商品を充実させ、フルラインでの品揃えを実現した。また、子供服や婦人衣料なども強化し、若いファミリー層の支持をさらに獲得したい考えだ。「総合スーパーの衣料品売場が縮小傾向にあるなか、アピタクロージングの品揃えを充実させることで他社との差別化を図りたい」(ユニー衣料・住関本部本部長渡辺秀治氏)。
以上の施策により、美濃加茂店は業態転換前と比較して売上約150%、粗利益約200%をめざす。
なお、同店の開業でダブルネーム店舗は24店舗となった。年内にはさらに5店舗の業態転換を予定しており、22年末をめどに100店舗をMEGAドン・キホーテUNY、ドン・キホーテUNYに変更する考えだ。