食用油市場、価格改定と内食機会の高止まりで23年度も市場規模は過去最高を更新
価格上昇のオリーブオイルは物量が大きく減少
風味が好まれ、定着しているごま油は堅調。金額ベースで同3.5%増、物量ベースで同1.6%減。コロナ禍を機に使い始めた人が継続的に使用していることが推測され、安定した需要となっている。
オリーブオイルは、金額ベースで同4%増、物量ベースで同21.1%減となった。主要原産国であるスペインでの不作による減産で相場が高騰しており、各社では22年から値上げを複数回行っており、これまでさまざまな料理に使っていた人が、メニューによる使い分けや少量使いなど工夫をしている可能性がある。今年5月にも大幅な値上げを行なっており、今後の動向には注視が必要だ。
アマニ油やえごま油といったサプリ的オイルは、金額ベースで同7.9%減、物量ベースで同5.4%減となった。アマニ油、しそ・えごま油は厳しい状況だが、サプリ的オイルで伸びているのが中鎖脂肪酸油(MCTオイル)。一般的な食用油に比べ消化吸収がよく、エネルギーになりやすいMCTオイルは、金額ベースで同39.4%増、物量ベースで同60.1%増、アマニ油に次ぐボリュームに育っている。MCTオイルを使用した加工食品が発売されていることから認知が広がり、さらに市場は拡大することが予想される。
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