めざすは「超タイパ」 オイシックスの新総菜サービス「デリOisix」とは
取り出して食べるまでの
時間は最短5分
今回、新たに「デリOisix」の開発に乗り出した背景には、「Kit Oisix」の販売から10年が経つなかで、共働き世帯の増加とともに、利用者が調理にかける時間や姿勢が変化していることが関わっている。
内閣府が発表した「男女共同参画白書」(令和4年版)によれば、妻が64歳以下の世帯のうち、共働き世帯は約7割にのぼり、「Kit Oisix」の利用者も共働きのファミリー世帯がメインユーザーとなっている。
オイシックスがOisixの定期会員2055人を対象に行った調査では、「食事を作りたくない/作れない日がある」という設問に対し「4日以上」が30%、「2~3日」が49%と、計7割近くを占めた。
オイシックスサービス開発本部のready to eatセクションでマネージャーを務める荒川桃子氏は、利用者に実施したインタビューから「Kit Oisixのリリース当時は、調理時間20分でも『時短』と呼べたが、最近は包丁を出すことすら面倒に感じているお客さまが現れ始めている」と話す。
このような背景から「デリOisix」は共働きのファミリー世帯をターゲットとして、献立の考案や調理にかかる時間の負荷をさらに減らす「超タイパ」(タイムパフォーマンス、時間対効果の意)をコンセプトとして開発された。
商品は冷蔵の状態で発送され、電子レンジで数分温めたのち、盛り付ければすぐに食べることができる。商品を取り出してから食べるまでの時間は最短5分程度。調理に悩む時間を減らすため、商品はあらかじめ味付けがなされている。またパッケージを使い捨て容器として使うこともできるため、盛り付けずにそのまま食べれば、片付けや皿洗いの時間も省略できる。