ドラッグストア対策!!日雑売上構成比を4pt アップさせるためにデリシアが取る作戦とは?

鉄道・バス、観光、レジャー、流通事業などを手掛けるアルピコホールディングス(長野県/曲渕文昭社長)傘下で、食品スーパー(SM)を運営するデリシア(同/萩原清社長)。同社はドラッグストア(DgS)との競争が熾烈化するなか、非食品カテゴリーを含めた購入頻度の高い生活必需品のワンストップショッピングを追求し、住居関連部門の再構築に取り組んでいる。
「SMならでは」の非食品売場を模索
「決して“花形”といわれるような部門ではなかった」。デリシアの萩原清社長は、社内での住居関連部門の従来の位置づけについてこう振り返る。通過率の低いスペースに売場が配置され、戦略的なMD(商品政策)プランも策定されず、ベンダーからの提案をベースとした品揃えに終始しがちであったという。非食品部門の売上高構成比は近年、他の多くのSMと同様4~5%で推移しており、これといった特徴のない売場が展開されていた。
しかし、デリシアを取り巻く環境は大きく変化している。甲信越地方でも勢力を拡大しつつあるクスリのアオキホールディングス(石川県/青木宏憲社長)をはじめ、食品強化型DgSがデリシアの商圏内に積極的に出店。こうしたDgSではヘルス&ビューティの専門性を強みとしながら、食品・日用雑貨カテゴリーでナショナルブランド(NB)の商品を中心に低価格を訴求し、品揃えも拡充している。全国的なトレンドではあるが、デリシアも例にもれず、業態を超えた熾烈な競争を強いられているのだ。

こうしたなかで萩原社長は、「食の領域を侵食するDgSの動きに強い危機感を抱いている」としたうえで、「S Mとしても、得意とする食品だけではなく、これまでお客さまのニーズをくみ取りきれずに欠落させてきた非食品部門の売場を再構築する必要がある。たとえば日用雑貨にしても、DgSとSMでは品揃えに大きな差がある」と指摘する。
そこでデリシアは今年に入り、住居関連部門の売上高構成比を現状の4~5%から8%にまで高めるというチャレンジングな目標を掲げた。
非食品がスーパーを強くする! の新着記事
-
2021/11/30
ドラッグストア対策!!日雑売上構成比を4pt アップさせるためにデリシアが取る作戦とは? -
2021/11/30
「食品スーパーは非食品販売に大チャンス」と考えるメーカー、卸が多い理由と販売のコツとは -
2021/11/30
有力スーパーマーケットに聞いた非食品戦略アンケート調査!意外な結果とは? -
2021/11/29
ドラッグストアに負けない価格! 売上好調イオンリテールの非食品売場の戦略に迫る -
2021/11/29
スーパーのバローが「非食品は利益部門」と位置づける理由と戦略とは -
2021/11/29
PB新商品を積極投入中! 原信・ナルスの日用雑貨が好調の理由
この特集の一覧はこちら [11記事]
関連記事ランキング
- 2025-11-21速報!バロー関東1号店「横浜下永谷店」 オープン日の模様を徹底レポート
- 2025-11-21ベルクのディスカウントフォーマット「クルベ」、開店から2年超で見えた変化と進化
- 2025-11-26気づけば5店舗……クスリのアオキが出店増やす「スーパーのアオキ」の全容
- 2025-11-19上期絶好調のバローHD 関東進出直前、小池社長が明かした「攻め手」
- 2025-11-25オープンから2年超のクルベ その至近で競合するヤオコー、2店舗の関係から見えてきたこと
- 2025-11-21楽天撤退、ライフ参入 センター型ネットスーパー激動期へ
- 2025-11-17利益面に明暗……ライフ、U.S.M.H、アークスの中間決算を解説
- 2025-11-12ロピア進出機に阪神エリア随一の激戦地に 兵庫・尼崎エリア視察案内!
- 2025-11-22圧倒的集客力で激戦地を制圧!? 茨城タイヨーの「ビッグハウス」を大解剖!
- 2025-11-11意外にも”共存共栄”? 関西随一の激戦区・西宮の2エリアを徹底視察!





前の記事
