ノンアルコール飲料市場、外出自粛や家飲みの増加で健康を気づかう人から支持
新型コロナウイルス感染症の影響で飲食店向けを中心にビール類の販売が落ち込むなか、ノンアルコール飲料が伸長を続けている。メーカー各社では、成長のポテンシャルの高いノンアルコール飲料に注力し、新商品を次々に投入している。
よりビールに近い味わいで飲用シーンが拡大
健康意識の高まりを背景に伸長を続けているノンアルコール飲料。とくにコロナ禍の外出自粛や家飲みの増加で、健康を気づかいノンアルコール飲料を選ぶ人が増えている。ノンアルコール飲料で大きなウエートを占めているのがビールテイスト飲料。KSP-POSのビールテイスト飲料の期間通算(2020年3月~21年2月)の金額PIは、2843円で対前年同期比9.4%増となった。これまでも順調に拡大してきたビールテイスト飲料だが、1回目の緊急事態宣言期間の20年4月、5月は2ケタ増。解除後も堅調に推移しており、2回目の緊急事態宣言期間の2月も2ケタ増となった。
これまでは、休肝日や運転時のビールの代替品としての需要がほとんどだったが、ビールに近い味わいに改良されたことで、ランチやアウトドアなど幅広いシーンでの飲用が増えている。キリンビールでは、「キリングリーンズフリー」を今年2月にリニューアル。ビールと同じ良質麦と爽快ホップを使用し、従来同様に素材のよさを引き出す製法を採用した。
また、ステイホームによる体重増で健康や体型が気になる人には、カロリーや糖質を抑えた機能系商品が人気を集めている。なかでもサントリーでは内臓脂肪を減らす機能性表示食品の「からだを想うオールフリー」が好調だ。
アサヒビールでは、100%ビール由来原料ならではの麦のうまみとコクを実現したアルコール分0.5%の「ビアリー」を新発売。“微アルコール”という新しいカテゴリーを創造し、新しい楽しみ方を提案している。」
カテゴリーフォーカス の新着記事
-
2021/05/13
茶系飲料市場、チャネルにより明暗分かれる 健康やおいしさなど新たな魅力を訴求 -
2021/05/12
低カロリー甘味料市場、コロナ禍で内食生活が浸透し、間口・奥行きともに拡大 -
2021/05/11
プレーンヨーグルト市場、食シーンが広がり大容量中心に消費量は増加 -
2021/04/28
マヨネーズ市場、コロナ禍の内食率増加で需要は安定的に拡大 -
2021/04/27
ノンアルコール飲料市場、外出自粛や家飲みの増加で健康を気づかう人から支持 -
2021/02/10
岩塚製菓がプラスチック包材を3割削減、環境に配慮した商品開発を進める
この特集の一覧はこちら [11記事]
関連記事ランキング
- 2024-10-22おせち市場、「おせちのカジュアル化」も追い風に、販売機会の拡大で市場はますます好調!
- 2024-10-08世界中でプラントベースフード市場が急成長、この10年で約2.5倍に拡大
- 2024-10-22機能性ヨーグルト、24年度上期の市場は厳しい状況、機能訴求で市場回復を図る
- 2024-10-23スンドゥブ市場、韓国ブームを背景に好調に推移、喫食経験率アップが目標
- 2024-10-07「ワンカップ®大関」発売60周年!大関、長部訓子社長が語る 、今期のマーケティング戦略
- 2024-10-21朝食に菓子・デザートが増加!?長期的なトレンドの変化を探る
- 2024-10-09シリアル市場、健康志向を背景に需要拡大 グラノーラ・コーンフレークが好調に推移
- 2023-04-26「簡便・時短」から「タイパ」へ 急拡大する「タイムパフォーマンス」志向
- 2024-05-24ヘアカラー市場、外出機会の増加に伴い明るい髪色を好む消費者が増加
- 2024-04-22睡眠サポート市場、「睡眠の質」を意識する消費者増加でトライアルが進む
関連キーワードの記事を探す
サステナブル商品 小売やメーカーの取り組みが進み生活者の関心も高くなる傾向
店舗サイドから仕掛けるきっかけのひとつとして売場の注目度を高め販売実績向上をめざす
「ワンカップ®大関」発売60周年!大関、長部訓子社長が語る 、今期のマーケティング戦略
「キリン氷結」が開拓した無糖チューハイという新カテゴリーの確かな手応え
食品スーパーの酒類MD 2024年に売上伸ばす3つの戦略とは