巣ごもり需要で好調に推移する冷凍麺市場、市販が業務用を上回る逆転現象も

石山真紀(ライター)
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日本冷凍めん協会、レシピサイトでのメニュー提案で冷凍めんの活用を訴求する

一般社団法人日本冷凍めん協会 専務理事 那須 保信氏
一般社団法人日本冷凍めん協会 専務理事 那須 保信氏

 メーカー向けに冷凍麺の品質や衛生管理に関する指導を行うほか、消費者向けのレシピ提案などを通じ、冷凍麺の普及・啓発を行う一般社団法人日本冷凍めん協会。同協会では工場の品質保証と衛生管理のための基準を定め、200以上の項目による厳格な審査のうえ、適合判定がされた工場で生産した冷凍麺に「RMK認定マーク」の表示を許可する独自の認定制度を持っている。現在市場に流通している冷凍麺のうち、約87%がRMKの認定工場で生産された製品となる。

 RMK認証工場では通常、年1回以上の工場監査と年2回の製品一斉検査を実施しているが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、現在は訪問以外にWebや書類での監査を実施している。

 また、セミナーや総会といった協会内での業務についても、現在はオンラインでの開催が主となっており、とくに業界向けのeラーニングのコンテンツ充実には力を入れている。オンラインにしたことで地方からの参加もしやすくなり、メリットもあるという。

 これまでの冷凍麺の生産量は業務用6割、市販用4割だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、内食需要が高まったことを機に逆転し、市販用の生産量が大きく伸びている。

冷凍めん協会のウェブサイトで紹介している冷凍めんを活用したメニュー
冷凍めん協会のウェブサイトでは冷凍麺を使った手軽に作れるメニューを多数、紹介している

 同協会のホームページでは、うどんをはじめ、パスタやそば、中華麺等を使った冷凍麺のレシピを多数紹介。また、継続出稿しているマイナビとのタイアップに加えて、レシピサイトのNadiaではインスタグラマーによる副食レシピの開発、オリーブオイルライフでは冷凍パスタを使ったメニュー提案で、いずれも好評を得ている。恒例の冷凍めんカレンダーのプレゼントキャンペーンでは、応募数が昨年から約1500件増加しており、消費者の冷凍麺への関心の高さがうかがえる。

 日本冷凍めん協会では、今後もさまざまな食べ方提案を通じ冷凍麺の市場拡大につなげていきたいとしている。

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