栄養価が高く食卓に彩りを添える「煮豆」、健康意識の高まりで需要増
また、12月の金額PIが4177円で同11.9%増と大きく伸長しているのは、おせち料理用の黒豆の需要が高まったためだ。コロナ禍での年末年始は旅行や帰省を自粛する人が目立ち、おせち料理をつくる家庭が増えたことで2ケタ増となった。アントシアニンなどの栄養価が高い黒豆を通年で食べてもらうため、各社ではスイーツなどのアレンジレシピを提案している。
料理の素材となる水煮や蒸し煮も好調
フジッコの調査によると、煮豆を離脱した人の理由のひとつが「甘さが気になる」ということ。そこで同社ではこの春に、豆や野菜などの7品目の食材を使いあっさりだし味に仕上げた煮豆「おまめさん彩り豆」シリーズを新発売。調理の手間なくさまざまな食材をとることができ、食卓の彩りもアップする。従来の煮豆は箸休めや付け合わせ、お弁当などに利用されてきたが、同商品は副菜として提案。煮豆離脱者のほか、若年層などの新規ユーザーを獲得して、煮豆市場の底上げを図っていく。
また最近注目されているのが、料理の素材となる水煮や蒸し煮。あえるだけ、加えるだけで、栄養素をバランスよく補うことができることから、フジッコでは水煮や蒸し煮を使った「大豆ファースト」を提案。食事の最初に大豆を食べることで、食後血糖値上昇抑制効果が得られ、満腹感が長時間持続する。サラダのトッピングとして、スープやシチュー、カレーの具材、デザートなど、アレンジレシピを提案している。
コロナ禍で健康意識がますます高まっていることから、煮豆の健康感を訴求して市場の活性化を図りたいところだ。
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