カテゴリーフォーカス:スンドゥブ、内食化の追い風を受けて手軽でおいしいスンドゥブが需要増

ライター 山田陽美
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韓国料理の中でも日本人に人気なのが豆腐を使ったスンドゥブ。簡単においしくつくれるスンドゥブチゲの素は、外出自粛中の食事としても最適で、4月以降も需要が高まっている。スンドゥブチゲの素の最新の動向を探った。

スンドゥブ
i-stock/Johnnieshin

丸大食品の「スンドゥブ」2品が5割以上のシェアを獲得

 激辛ブームを背景に、韓国の定番料理のスンドゥブが人気だ。唐辛子のカプサイシン効果に加え、豆腐を使うためにヘルシーであることから、家庭での食卓登場頻度がアップしている。とくに今年は新型コロナウイルス感染拡大に伴い、内食化が進行したことで、スンドゥブチゲの素の需要が高まっている。手軽に本格的なスンドゥブがつくれることから、家庭内在庫としてまとめ買いが促進された。また、新規ユーザーの流入にもつながっている。

 スンドゥブカテゴリーをリードするのが丸大食品の「スンドゥブ」。KSP-POSデータのスンドゥブカテゴリーの販売金額構成比ランキング(2019年1月~12月)では、丸大食品の「スンドゥブ マイルド」が30.73%でトップ。次いで「スンドゥブ 辛口」が22.07%と続く。レギュラー2商品だけでも52.8%のシェアを獲得する圧倒的な強さをみせている。

 また、8位と10位には個食タイプの「スンドゥブ」(170g×3)の2品が入った。電子レンジ調理が可能なので、単身者はもちろん、時間差で食事をする家族にも好評で、徐々に順位を上げている。

 そのほか、同社スンドゥブシリーズ市場最強の辛さと旨さの「スンドゥブ 大辛」や「スンドゥブ海鮮キムチ味」「オルチャンスンドゥブごま豆乳味」「ごま豆乳スンドゥブ」など、シリーズ8品がランクインした。

 丸大食品ではこの秋に、ベースの魚介の味をあさりから海老・牡蠣に変更した今までとはひと味違ったスンドゥブを新発売。人気の魚介類を使ったスンドゥブでさらに市場の活性化を図っていく。

スンドゥブカテゴリー販売金額構成比ランキング

スンドゥブカテゴリー販売金額構成比ランキング
集計期間:2019年1月~12月
出典:KSP-POSを基に丸大食品が集計

豆腐売場の活性化にスンドゥブチゲの素を提案

 ランキング3位には日本水産の「ニッスイ スンドゥブチゲの素」がランクイン。あさり、ほたて、かつおの3種の魚介だしと野菜の旨味にねりごまを加えた辛さまろやかな味わいだ。4位には、鶏白湯をベースにほたてだし、あさりだし、オキアミ塩辛を合わせた、モランボンの「濃厚スンドゥブチゲ用スープ」が入り、5位には、あさりとビーフのだしをベースに3種類の唐辛子とにんにくをバランスよくブレンドした、ヱスビー食品の「S&B 菜館 スンドゥブチゲの素」が続く。

 そのほか、美山の「スンドゥブ」、エバラ食品の「プチッと鍋 スンドゥブチゲ」、ダイショーの「赤いスンドゥブチゲスープ」、「壱番カレースンドゥブチゲスープ」などが入った。

 冬は鍋ものとして、夏はスタミナ料理としての需要があることからスンドゥブは年間を通して提案したい料理といえる。また、スンドゥブチゲの素は、豆腐を使うため、豆腐売場での関連販売が効果的で、店頭でも積極的に提案することで、さらに市場は拡大しそうだ。

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