[台北 9日 ロイター] – 台湾行政院(内閣)は9日、消費喚起策の一環として、クーポン券を追加発行する計画を明らかにした。個人消費を2000億台湾ドル(72億2000万ドル)押し上げることを目指す。
台湾では今週、台北近郊で新型コロナウイルスのデルタ変異株の感染例が10件報告された。これを受け、新北市は飲食店での屋内飲食の禁止など規制を強化している。
行政院は、総額8400億台湾ドルの景気刺激策の一環で、1600億台湾ドルをクーポン券の予算として計上すると発表。市民には5000台湾ドル相当のクーポン券が配布される。有効期限は来年6月末。大半の店で使用可能だが、たばこの購入などには利用できない。
台湾当局は昨年、500億台湾ドル近くを投じて、同様のクーポン券を配布。個人消費が1000億台湾ドル押し上げられたとしている。
蘇貞昌・行政院長(首相)は「昨年は、この方法で莫大な経済効果が得られた。今年は昨年以上にうまく行くだろう」とし「消費喚起クーポンはさらに強力な刺激効果を発揮し、すべての人の生活の改善につながるはずだ」と述べた。
今年の台湾経済は、ハイテク製品の海外需要を背景に、5.88%と過去10年あまりで最高の成長率を記録すると予想されている。