LVMHの第2四半期、売上急増 コロナ規制緩和で高級品回復
[パリ 26日 ロイター] – フランスの高級ブランド大手・LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)が26日に発表した第2・四半期決算は、新型コロナウイルス対策の規制緩和が各国で進む中、主力ブランド「ルイ・ヴィトン」や「クリスチャン・ディオール」製品の販売が伸び、売上高が大幅に増加した。
高級品業界は、新型コロナ危機下での渡航規制や店舗閉鎖の打撃を受けたが、中国でまず需要が回復し、欧州の大部分地域でもロックダウン(都市封鎖)が解除され、販売が伸びている。
小規模の競合他社が依然コロナ禍からの回復途上にある中、LVMHはマーケティングやソーシャルメディアへの支出を増やしている。
LVMHにとって最大の収益源であるルイ・ヴィトンをはじめ、クリスチャン・ディオール、フェンディ、ロエベ、セリーヌなどのブランドは、2021年上半期に記録的な売上高と収益を達成し、市場シェアを拡大した。
第2・四半期の売上高は、為替変動の影響を除いた既存店ベースで前年比84%増の147億ユーロ(173億6000万ドル)だった。
売上高の伸び率は、UBSがまとめたアナリスト予想の69%を上回った。HSBCのアナリスト予想とはほぼ一致した。売上高は新型コロナのパンデミック(世界的大流行)前の2019年比で14%増加した。
上半期の営業利益は、前年同期比で4倍以上に増加し、リフィニティブがまとめたアナリスト予想を上回った。
同社は今年1月に158億ドルで米宝飾大手・ティファニーを買収した。ギオニ最高財務責任者(CFO)は、新しい市場や技術、製品にアクセスするため小規模の買収に関心はあるが、現時点で大規模の買収は計画していないと述べた。