ドイツで南北アルディが共同でECサービスを強化した理由

太田美和子(リテイルライター)
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アルディ・ムーグリッヒカイテン」のサイト
「アルディ・ムーグリッヒカイテン」のサイトを開くとアルディが提供する複数のサービスにアクセスできる

 5月2日から、ハードディスカウンター(HDS)のアルディ・ノード(Aldi Nord、Nordは北の意味)とアルディ・ズード(Aldi Süd、Südは南の意味)が共同で、オンラインサービス「アルディ・ムーグリッヒカイテン(Aldi Möglichkeiten)」のキャンペーンを、本拠地ドイツのテレビやラジオ、SNS、街角のポスターなど多様な媒体を使って大々的に開始した。

リテイルライター 太田美和子
リテイルライター 太田美和子

 ご存じのとおり、アルブレヒト兄弟が1946年、ドイツのエッセンで創業したアルディは、低価格を武器にチェーンストアへと順調に成長した。その後、61年にタバコを販売するか否かの議論をきっかけに、ドイツ北東部を商勢圏とするアルディ・ノードと南西部をドミナントとするアルディ・ズードに分社した。喧嘩別れをしたわけではないので、国内また国外でも互いに競合しないようにテリトリーを分けつつ、共存共栄を続けている。2019年のリテール・インデックスの調べでは、アルディのノードとズードを合わせるとドイツ国内では、

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