植物性ミルクのオートリーとソフト開発プロコアが米上場、好発進
[20日 ロイター] – スウェーデンが本拠のオーツ麦由来ミルク製造オートリ―・グループと建設関連ソフトウエアのプロコア・テクノロジーズが20日、米国株式市場に上場した。どちらも堅調な滑り出しとなり、新規株式公開(IPO)銘柄の激しい価格変動への警戒感が後退した。
先週は、IPOを予定していた少なくとも3社が不安定な市場の状況を理由に中止を決めた。インフレ懸念で投資家のリスク選好度が弱まり、株式市場が急落したことが背景にある。ただ、今週に入ってからは市場のボラティリティーがやや低下した。
オートリ―の初値は公開価格比30%高の22ドル、企業価値は約130億ドルとなった。世界的な植物性食品需要の拡大を反映した。同社には米テレビ司会者オプラ・ウィンフリーさんや女優のナタリー・ポートマンさんなどの著名人が出資している。
プロコアは公開価格比25%高で取引を開始した。
オートリ―のトニー・ピーターソン最高経営責任者(CEO)はインタビューで調達資金は欧州、米国、中国での「生産能力増強に使う」と説明。「需要は自発的に増え続けており、われわれは追いつくのに苦戦してきた」と述べた。
米IPO市場はハイテク株への旺盛な需要がけん引し、過去1年半好調を維持してきた。米民泊仲介サイトのエアビーアンドビーや料理宅配サービスのドアダッシュなどの大型IPOが相次いだ。
米新興インターネット証券ロビンフッド・マーケッツや米食品宅配のインスタカートなどさらなる大型上場が年内に見込まれている。