米小売業「顧客ニーズ適合度」ランキング! アマゾンが初の首位になった事情

小野 貴之 (ダイヤモンド・チェーンストアオンライン 副編集長)
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 このランキングは、ダンハンビーが選定した、顧客が小売企業や店舗を選ぶ上でのニーズ(図表②)に関する詳細なアンケート調査を行い、その結果に基づいて各ニーズのその時点での重要度を算定し、それらへの各企業の適応度を測定し、それに過去5年間の業績推移を加味して作成した指数に基づくもの。

図表②英ダンハンビーがアンケートで使用している、顧客がグローバルリテーラーを選ぶうえでのニーズ(ドライバー)

 過去の結果をみると、2018年と2019年は低価格かつ高品質なプライベート(PB)商品で知られているトレーダー・ジョー(Trader Joe’s)が首位だった。2020年には、地域住民の嗜好に合った品揃えや店舗立地の「利便性」の重要性が高まり、地域密着型のH.Eバット(HEB)が首位となったほか、マーケット・バスケット(Market Basket)やウェグマンズ(Wegmans)の評価が高まった。

 そして2021年のランキングでは、過去3年間、3位だったアマゾンが初めて1位となっている。HEバットやトレーダー・ジョーも上位にとどまっており、前述のウェグマンズや、低価格訴求型の小型店を展開するアルディ(Aldi)が順位を上げている。

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記事執筆者

小野 貴之 / ダイヤモンド・チェーンストアオンライン 副編集長

静岡県榛原郡吉田町出身。インターネット広告の営業、建設・土木系の業界紙記者などを経て、2016年1月にダイヤモンド・リテイルメディア(旧ダイヤモンド・フリードマン社)入社。「ダイヤモンド・チェーンストア」編集部に所属し、小売企業全般を取材。とくに興味がある分野は、EC、ネットスーパー、M&A、決算分析、ペイメント、SDGsなど。趣味は飲酒とSF小説、カメラ

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