中国の消費者物価が大幅な伸び、新型肺炎で買いだめの動き

ロイター
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上海のスーパー
2月10日、中国国家統計局が発表した1月の生産者物価指数(PPI)は、前年比0.1%上昇し、2019年5月以降で初めて上昇した。写真は2015年2月、上海のスーパーマーケットで撮影(2020年 ロイター/Aly Song)

[北京 10日 ロイター] – 中国国家統計局が発表した1月の生産者物価指数(PPI)は、前年比0.1%上昇し、2019年5月以降で初めて上昇した。ただ、新型コロナウイルスの流行に伴い企業の業務停止が長引く中、こうした傾向が続く可能性は低そうだ。

アナリスト予想は前年比0.1%上昇だった。12月は0.5%低下だった。

1月の消費者物価指数(CPI)は、前年比5.4%上昇し、2011年11月以来の大幅な伸びとなった。ウイルス流行で政府が移動を制限しており、人々は生活必需品を買いだめしている。

アナリスト予想は4.9%上昇。12月は4.5%上昇だった。

国家統計局はCPIの上昇率加速について、春節(旧正月)休暇、ウイルス流行、ベース効果を挙げた。

1月の食品価格は前年比20.6%上昇、豚肉価格は116%上昇だった。

モルガン・スタンレーは、コロナウイルスの影響で企業の休業が2月以降も続けば、中国の第1・四半期成長率は最大2%ポイント押し下げられるとの見方を示した。

また、ノムラのアナリストは、コロナウイルスの感染拡大で家計が食品などの備蓄を進めたり、輸送が滞りサプライチェーンに影響が及べば、CPIの前年比上昇率は上期に4%を上回る水準で推移する可能性があるとの見方を示した。

一方、PPIは、不動産・インフラ投資の大幅減速により、低下するとの見通しを示した。

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