食品小売45兆円市場、寡占化&シェア率ランキング ドラッグ急拡大!

ダイヤモンド・チェーンストア編集部 (株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア)
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5位以下のシェアは1%台

 5位につけるのはパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスだ(東京都:以下、PPIH)だ。「ドン・キホーテ」をはじめとしたディスカウントストア事業のほか、19年に連結子会社化したユニー(愛知県)のGMS事業を合わせ、1.8%までシェアを高めている。

 6位には西友(東京都)、7位には、ライフコーポレーション(大阪府)がランクインした。それぞれ1.6%、1.4%の食品小売シェアを持つ。両社はネットスーパーを強化中で、ECでの市場獲得にも力を入れている。

 8位のオーケー(神奈川県)は、関西へ進出する計画で、24年前半頃に東大阪市へ旗艦店の出店を予定している。

 9位のアークス(北海道)は、北海道・東北エリアに拠点を置くSM約10社を擁する食品流通グループだ。グループ売上高1兆円をめざし今後もM&Aを積極的に進めていくとみられる。

 10位には、北海道から九州まで全国に約270店舗を展開するトライアルカンパニー(福岡県)がランクインしている。

上位10社中4社が2ケタ前後の伸び

 では、近年食品の販売を強化しているDgSの存在感は食品小売市場においてどれほど高まっているのか。DgSの食品売上高ランキング上位10社の食品売上高合算を算出すると、その合計額は同6.0%増の1兆7111億円。21年10月、経営統合によりマツキヨココカラ&カンパニー(東京都)が誕生し、22年3月期下期からマツモトキヨシ(千葉県)グループにココカラファイングループ(神奈川県)の売上高が合算されたことが全体額を押し上げた。

 加えて2位のウエルシアホールディングス(東京都)が、同9.8%増の2538億円、4位のスギホールディングス(愛知県)が同9.0%増の1477億円、5位のクスリのアオキホールディングス(石川県)が同9.2%増の1390億円、8位のGenky DrugStores(福井県)が同10.1%増の1025億円と2ケタ前後の大きな伸びをみせている。

 これによりDgSの食品売上高ランキング上位10社の食品売上高合算額は、前年は3位のファミリーマートに次ぐ大きさだったが、同社を超える規模にまで成長している。

 DgSのなかで食品売上高が最も高いのがコスモス薬品(福岡県)だ。売上高に占める食品比率は57.9%と約6割に達しており、22年5月期食品売上高は同4.0%増の4371億円。食品小売市場シェアで10位に匹敵しそうな額となっている。上位企業が積極的に新規出店を進めていることもあり、今度もDgSの存在感はいっそう強くなっていきそうだ。

 そのほか、日本百貨店協会(東京都)の統計による、22年度の百貨店の食料品売上高は同6.2%増の1兆4453億円で、シェアにして3.2%。生協の21年度の店舗事業供給高(小売業の売上高に相当)は同2.7%減の9236億円で、シェア換算すると2.0%ほどとなっている。

※注:総合スーパーを含まない。売場面積の50%以上についてセルフサービス方式を採用している事業所であって、かつ売場面積が1500㎡以上の事業所

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記事執筆者

ダイヤモンド・チェーンストア編集部 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア

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